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農産物加工と再利用=JICA SMアルカンジョでセミナー=付加価値をつけ販売を 大学教授2人講演

3月20日(木)

 国際協力事業団サンパウロ支所主催の農業セミナー「農産物の加工および再利用」が十四日、サンミゲル・アルカンジョ市のピニャール移住地で開かれた。農産物の加工、保存技術に関するもので、カンピーナス大学食品加工学部(FEA)から二人の教授が同地を訪問して講演を行った。開催地のピニャールをはじめイビウナ、ピエダーデなど聖南西地区の農業関係者を中心に約五十人が参加した。
 このセミナーはカンピーナス大学から日本に派遣された事業団研修員の帰伯後のフォローアップ事業として実施されているもの。日本での研修成果を一般に普及するほか、研究者と農業生産者の交流を深めるねらいもある。
 農産物の加工には、加工によって付加価値をつけて販売することで経営の安定が可能になることや、生産物の保存などのメリットがある。ピニャールに先立ち、ミランドポリスとモジ・ダス・クルーゼスでも同様のセミナーが開催されている。
 今回のセミナーにはカンピーナス大学食品加工学部(FEA)からワルキリア・ハナダ・ヴイオット教授、ヒラリー・キャッスル教授の二人が出席。衛生面や技術面から、食品加工に関する講演を行った。
 セミナーではまず、ヴィオット教授が、原料となる生産物の品質維持や、衛生面での注意点について説明した。
 続いてキャッスル教授が講演。教授は、生産物の受け取りから始まって分類、洗浄など実際の作業手順について、それぞれ注意点を交えながら説明していく。教授の講演は、冷凍や乾燥による野菜や果物の保存の方法や、ジュースやジャムなど実際の加工品の製造にも及んだ。
 出席者の中には既に食品加工に取り組んでいる人も多くあった。ただ、地域全体で進めるケースもあれば、個人レベルで研究している人もあり、地域によってばらつきがあるのが現状のようだ。ある地域では特産のイチゴを加工して日本のジャム製造会社に供給する話も出ているという。
 会場には比較的若い生産者や女性の姿も見られた。厳しい営農環境の中、農産物加工に生き残りの道を見出そうとしているようにも見える。干し柿の生産に取り組んでいるというある生産者は「ここに来る人は皆、何かやろうと目的を持って来ている人ですよ」と語っていた。
 セミナーの開催は今回で終了。事業団では今月十八日から月末にかけて、カンピーナス大学で、各地の生産者を対象に乾燥トマトやジャム製造などの加工実習を実施する予定だ。

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