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次期文協会長は上原氏か=理事会選考大詰めに=評議員会長に大原氏の名=12日の選挙で決定

4月1日(火)

 現在、文協改革準備委員会は次期理事会のシャッパ作成に奔走している。先月二十八日に開かれた会合で新理事会、新評議委員について話し合いが行われたが、最終的に合意には達せず、シャッパ作成は一日の次期会合に持ち越された。しかし、同委員会内では文協の新会長に上原幸啓氏、新評議員会長には大原毅氏の名前が挙がっており、話は具体的に進んでいるようだ。新生文協のスタートである十二日の役員選挙に向けて、改革委員会の活動も最終段階に入っている。

 次期文協会長を巡る噂の中で現在もサンパウロ大学で教鞭を取る上原幸啓氏もその名を連ねてきた。しかし、仕事などを理由にその噂を否定し続けてきた上原氏も渡部和夫委員を中心とする委員会メンバーの説得に根負けしたようだ。 
 本紙の取材に対して、上原氏は「はっきりと決まったわけではない」と答えつつも、「現在、渡部氏と話し合いを行っている」と言外にその事実を匂わせた。最後まで次期会長の可能性は否定しなかったことからも、かなりの段階まで話は進んでいると考えられる。
 渡部委員によれば「最終決定ではない」とした上で、三十一日には現在上原氏が会長を務める日伯文化連盟の幹部と調整会議を行い、同日上原氏自身と「最終的な詰めを行う」と話している。  
 文協の副会長には中谷アンセルモ、地坂マサヒコ、松尾治、破魔幸一郎、樋口トモコ、桂川富夫、花城アナクレット、中川キョウコ、吉岡黎明、和田忠義、小川彰夫各氏の名前が挙がっており、委員会では、すでに候補者リストを上原氏に渡している。 
 評議員役員選挙に関しては、「評議員の会長ならばあり得る」とその役を引き受けたとされる大原毅氏、副会長には池崎博文、多良間俊彦、ホンダ・タケシ各氏の名前がシャッパで提出される見通しだ。
 なお、改革委員会は「五十年毎に改革しなくてもいいように」同委員会解散後も、小規模な形で新執行部を支えていく考えだ。
 杉尾委員によれば、「連邦政府が発布した民法改正にあたって定款改正が急がれており、弁護士など法曹界からのメンバーも加えていく」という。
 同時に五、六人で構成される『相談役』が設置されることも決まっており、メンバーについても、小原アキラ、翁長英雄、植木茂彬、安田ファビオ、大竹ルイ、横田パウロ各氏の名前が挙がっているが、渡部委員は「本人たちと相談の上で進めていく」と話している。
 二日には新理事会役員、評議員役員のシャッパが登録され、文協ビル事務局に十日後の評議員会で行われる選挙日まで貼り出される。

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