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東西南北

5月21日(水)

 サンパウロ州の犯罪組織PCCが関わる麻薬密売捜査で、同州市警麻薬捜査課(Denarc)はこのほど、PCC幹部がサンパウロ市のロタソン・マフィアと呼ばれる組織と関係していたことを突き止めた。市警が容疑者の電話を盗聴し、サンパウロ市東部と南部でロタソン業者が脅迫・恐喝されていたことが判明。業者が同組織の命令で殺害された疑いも浮上した。PCCは同マフィアに麻薬を売っていたという。
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 コロンビア国軍の武装勢力取り締まりに当たる部隊が、任務中に押収した極左ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)の資金をネコババしていた。幹部を含む軍要員四十人が十九日までに逮捕されたほか、百七人にも逮捕命令が出された。ネコババした金は部隊内で山分けされた可能性が高く、総額は「まだ確定していない」という。
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 フラガ前中銀総裁が二十七日に放映予定のTVグローボの番組『カセッタ&プラネッタ』に出演する。前総裁の役は「タクシーの運転手になった前総裁」で、ドル、金利、インフレなど経済について予想し、最後にフッテボールの話で締めくくる。「銀行を出た後、俺のような知識、経歴を持つ男がどこで持てる力のすべてを発揮できるんだ?」と番組でぼやく前総裁は現在、会社やNGO団体の設立、大学での講義などで忙しい。
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 カンヌ映画祭に出品されたエクトル・バベンコ監督作『カランジルー』は国際メディアには余り関心がもたれなかった。十九日午後に行われた共同記者会見では記者の数が減り、記者からは「どうしてブラジルでこの映画が成功したのか」「原作と映画は刑務所の沈静化に貢献したのか」の二つの質問しか出なかった。

 

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