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農協婦人力を結集―コチア産組崩壊のあとー10年間の活動実績―「日本祭り」で大豆キャンペーンを

7月18日(金)

 農協婦人懇親会が、七月五日、サンパウロ市郊外のイトゥー市で開かれ、過去十年の実績をふまえ、さらなる活動の強化を誓い合った。ブラジル農協婦人部連合会(ADESC)を構成するカッポン・ボニート、サンパウロ首都圏、カウカイア・ド・アルト、ピラル・ド・スール、ジャカレイ、レジストロ、ピエダーデ、ヴァルジェン・グランデ・パウリスタ、インダイアトゥーバ、トゥルボランジア(ミナス州)から会員代表百十六人が参加。パラナ州のインテグラーダ農協の婦人たちも祝いに駆けつけ、懇親会に合流した。
 今年はADESCが誕生して十年目となる。あいさつに立った上芝原初美会長は「コチア産業組合が崩壊して、どん底の悲哀を味わった事実は、私たちに共通した記憶です。その中から私たちが団結して、この組織が誕生しました。今、ADESCは未来に向かって伸びようとしています。希望と力を結集して世界にはばたきましょう」と明るい表情で力強く結んだ。
 この日は、パラナ州のインテグラーダ・アサイ農協の婦人部(吉田尚子会長、熊本県出身)の一行三十六人が祝いにかけつけて、会場の雰囲気を一層盛り上げた。
 十年の間にADESC会員たちは勉強会を続け、その数は三十八回にも及んだという。加えて、会員の努力が全国拓植農業協同組合連合会(JATAK)にも評価されて、二〇〇一年から三年間、地域農業活性化事業の支援を受けて、組織としての力をつけ、会員個々の能力開発を進めてきた。自分たちの力で組織を守り、幾多の困難を乗り越えて十年目に到達した、という自信が伝わる懇親会となった。
 この流れを十日後に控えた第六回「日本祭り」につなげて、パラグァイのイグアスー移住地から参加する仲間たちと力を合わせて〃大豆キャンペーン〃を盛り上げ、世界にはばたく第一歩にしたいという。
 女性が動くと日系コロニアの歴史も動くことを予感させるような懇親会であった。

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