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レジストロ入植90周年=最古の移住地の一つ=「日本移民は経済・産業・政治を支えた」と地元市長=日伯関係者500人が出席

10月21日(火)

 日本移民最古の植民地の一つ、レジストロの日本移民入植九十周年記念祭典が十九日、レジストロ・ベースボールクラブ会館であった。会場には日伯両国関係者約五百人が集まり、日本移民の功績を盛大に祝した。なお、新会館および高齢者活動センター、市立保育園の落成式は二十七日、石田仁宏サンパウロ総領事や姉妹都市、岐阜県中津川市の慶祝団らを迎えて行なわれ、ほかにも、十一月初めのレジストロ灯篭流しまで、演芸会や写真展など各種記念行事が目白押しとなっている。

 同祭典は、今年で十周年を迎えるレジストロ日伯文化協会(山村敏明会長)が主催。十九日午後四時すぎから始まった祭典には、サムエル・モレイア・ダ・シウヴァ・ジュニオール同市長、アビガイル・アンチケイラ・マルチンス同市議会議長、アルナウド・メデイロ・マデイラ・サンパウロ州政府官房長官らブラジル側関係者、西山巖領事、石橋隆介JICAサンパウロ支所次長ら日本側代表、その他、ACAL(池崎博文会長)祝賀使節団八人や同文協会員ら多数出席した。
 はじめに一分間の黙祷、日伯両国国家斉唱の後、山村会長があいさつ。日本移民が幾多の困難を克服した歴史を振り返りながら、「人種、文化の多様性に富むブラジルが日本移民を温かく迎えてくれたことに感謝します。百周年に向けて、平和で豊かな社会づくりが私たちの課題です」と抱負を語った。
 続いて、アビガイル市議会議長、アルナウド州政府官房長官らが祝辞を述べた。西山領事は、「現在、茶やバナナの生産で一躍有名になったレジストロで、日本移民がなみなみならぬ苦労をされたことに思いを馳せます」とし、「日系人への信頼と、日系人子弟への教育の重視は大いなる遺産。今後も日伯両国の長期的友好を願います」と語った。
 祝辞の後、レジストロ市から各分野で功績のあった那須野秀男さん、松村昌和さん、小川信雄さん、前地龍吾さんの四人に表彰状を贈られた。表彰状を手渡したサムエル市長は、「日本移民たちはレジストロの経済、産業、政治を支えてくれた。これからもレジストロ市民の一員として、末長く連帯と同調をもっていきたい」などと語った。
 祝典の後はサンパウロ市からやって来た和太鼓グループ「ひまわり」や生バンドのショーがあり、会場を盛り上げた。

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