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年金見落としてませんか=五年遡って一括受給も=空期間で移住者も受取り可=日本で一年以上の加入者

1月10日(土)

 もらえるはずの日本の年金を見落としてませんか? 国外就労者情報援護センター(CIATE)の田中昭彦専務理事は「もらえる資格があるからといって、日本から申請の催促はありません。レアルにすれば、ばかにならない金額になることもあるので、ぜひ見直しを」と呼びかけている。特に移住以前に会社勤めの経験があり、移住後二十五年以上経った人はその可能性が高いので要注意のようだ。

 南米産業開発青年隊の進藤次夫さんも、「青年隊でももらえる可能性がある人がかなりいる。もう一回確認した方がいい」と勧める。青年隊の場合、建設省の中央隊に派遣になった人は、一~二年、年金制度に入っていたケースがあるという。「二年ぐらい日本で払っていれば、月に百ドルぐらいもらえることもある」とも。実際に、七年半払っていた人の場合、毎年四十万円もらっている。
 最も重要な点は、日本で厚生年金か国民年金(老齢年金)に加入して支払っていたかどうか。さらに移住してから二十五年以上経っており、六十五歳(男性は六十歳から)を迎えた人ならもらえる可能性がある。
 あまり知られていないのは、厚生年金保険も国民年金保険も、五年分さかのぼって一括して受給することができる点だ。本紙はサンパウロ総領事館を通して、この点を確認した。例えば、七十歳で受給資格があることに気づいて申請した場合、六十五歳から受給資格はあったので、五年分の年金を一度にもらえる。一カ月百ドル程度としても、五年分なら六千ドルにもなる。ただし、五年以前の分は時効となり、受給できない。
 日本在住日本人の場合、二十五年間支払わないと年金を受給する資格が生じないが、移住者の場合、一年しか払っていなくても、ブラジルに住んでいる間は「空期間」(からきかん)として認められ、受給資格が生じる。例えば、日本で一年間払い、その後ブラジルで二十四年間(二十歳から六十歳の間で)過ごしていれば、計二十五年間と計算され、受給資格が認められる。
 空期間が認められるのは日本国籍者と二重国籍者。帰化人の場合は、帰化する以前に空期間を満たしていればもらえる。
 年金手続きを始めるには日本の年金手帳に記されている年金番号が必要だが、もし手帳を無くしてしまった場合でも、日本で働いていた会社名が分かれば、管轄の社会保険センターに問合わせれば、年金手帳の代わりになる書類を発行してくれる。
 また、日本国籍者がデカセギにいって、年金を払っていた場合も、同様に計算されるので受給資格がある。
 二世や帰化人などのブラジル籍者が、デカセギなどで六カ月以上年金を払っていた場合、支払っていた分の一部を「脱退一時金制度」によって受け取ることもできる。ただし、例え十年間払っていても、もらえるのは三年分のみ。しかも、帰伯してから二年以内に申請しないと資格が消滅する。
 CIATEでは、本来の日本就労者支援業務とは異なるが、年金相談も積極的に受け入れており、二カ月に一度、地方巡回相談も行っている。問合わせは同相談員、祖慶エリアーネさん(11・3208・0275)まで。

 

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