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過去最多=日系サンパウロ市議=当選祝賀会で抱負=100周年向け=一致団結誓う=羽藤氏は州議繰り上げも

10月16日(土)

過去最多に並ぶ四人の日系サンパウロ市議が誕生したさきの選挙。十四日夜、リベルダーデ区のレストランでその祝賀会があり、羽藤ジョージ、ウイリアム・ウー、神谷牛太郎、野村アウレリオの当選四氏が顔をそろえ、多くの列席者を前にそれぞれ抱負を述べ、決意を表明した。サンパウロ市議選で四人の日系市議が当選したのは一九八二年以来で、四年後の移民百周年に向け、大きな弾みとなるなどと期待を寄せる声が聞かれた。

 祝賀会を主催したリベルダーデ文化福祉協会の池崎博文会長がまず祝辞で、当選市議の健闘を称え、日系社会や東洋人街リベルダーデのためにも活躍して欲しいなどと要望した。
 野村アウレリオ氏はこれに対し、「私の選挙スローガンの一つであるリベルダーデ再開発に全力投球する意志がある」とあいさつで応えた。また、「皆さんは政治家をお金持ちだと思っているでしょう」と語り、「しかし父親(元下議の野村丈吾氏)から耳にタコができるほど、クリーンな政治家であるよういわれている。何よりも潔白な政治家でありたい」と抱負。
 六期連続当選を果たした現職の羽藤氏は「日系市議が四人も誕生したので、移民百周年祭には皆で協力を惜しまずにバックアップ出来ると思う」と力を込めた。一昨年のサンパウロ州議選で、第一補欠になっているため、「リベイロン・プレットの市長選の結果次第では、州議になる可能性も。日系州議が現在不在なので、なにかと活躍の場も多いだろう」とした。
 「いろいろな日系団体の行事に参加させていただき、日系社会には感謝している。リベルダーデ界隈には多くの友達がおり、大変居心地がよい。移民百年祭には力を尽くすつもり」とは、同じく現職のウー氏。
 返り咲きを果たした神谷氏は「皆さんのお陰で四万票近く取れた。やはり私には、州議より地域住民や日系コミュニティと接触が多い市議のほうが肌に合う。選挙公約を地道に一つ一つ果たしたい」と述べた。
 当日特別参加したサンベルナルド・ド・カンポ市議に当選した南ヒロユキ氏が最後を締めくくり、今後の抱負について、「サンパウロ市にも上水を供給しているサンパウロ近郊のビリングス湖の汚染がひどい。早急に湖水浄化をしなければ。水不足や環境問題で大きな問題になりつつある。これを改善したい」などと語った。
 続いて、当選市議らはダルマに目を入れ、かがみ割りを行い、出席者全員で乾杯。激しい選挙戦を勝ち抜いた喜びをいま一度かみ締めた。

 

 

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