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28対3で執行部案を承認=百周年協会臨時総会=ヴィラ・レオポルジーナ区に日伯総合センター=ブラジル宝石協会と共同開発

11月23日(火)

 【既報関連】日系社会の将来は何処に――。ブラジル日本移民百周年記念祭典協会(上原幸啓会長)は二十日午前、文協小講堂で臨時総会を開催し、日伯総合センターの新しい施設内容と、ヴィラ・レオポルジーナ区の場所を執行部案のまま承認した。今回もまた、臨時総会でわずか五十人程度の人を前に説明しただけで、プロジェクトの詳細をコロニアで広く議論することなく、全伯に関係するはずの重大な決議が進められた。

 午前九時から文協内の同祭典協会会議室で「上級審議会」が行われ、日伯総合センターの新施設内容と候補地の説明が行われたが質疑応答が多く、十一時過ぎまでかかったが決議できなかった。渡部和夫祭典協会顧問の指示により、上原理事長は「みなさんで小講堂へ移動しましょう」と催し、十一時四十五分頃から始められた臨時総会に議論の場を移した。
 日伯総合センターの設計者、大竹ルイ氏は、「次の百年間を見据えた計画を。この百周年はブラジル日系社会が団結する最後のチャンス」と語り、計画の説明を始めた。一九五〇年代に開発の進んだパウリスタ大通り、七〇年代のファリア・リマからベリーニ、九〇年代のマージナル、そして二〇〇五年からはヴィラ・レオポルジーナの発展が予想されるとした。
 本紙が二十日付けで報じたように、新しい候補地はブラジル宝石協会が所有する聖市ヴィラ・レオポルジーナ区の三万三千五百平米で、場所に合わせて練り直した日伯総合センターのプランを、設計者である大竹ルイ氏自らが説明した。
 二棟の商業ビルに挟まれた日伯総合センターの建築費は千七百万ドル(五千万レアル=約十九億円)で、設備・備品を合わせて三千~三千五百万ドル(約三十三~三十八億円)。初期プランが七千万ドルだったことを考えれば、半額の総工費となった。
 商業ビル開発を別計画にしたことにより、大幅な削減となった。しかも、この同宝石協会との共同開発スタイルだと、同協会から土地を買い上げる必要がなく、インコルポラドーラ(開発計画企業)の計画に従って、必要な分だけ負担すればよい。
 その上、大竹氏によれば、祭典協会が日系企業などに商業ビル四フロア―分の購入を斡旋すれば、総合センター一階分の建築費をただにするそう。つまり、二十フロア―分を斡旋すれば、総合センターまるごと建設してくれる計算になる。土地を買わなくていい上に、建築費までかからないというプランだ。
 資金が集まれば、祭典協会自体が商業ビルの五フロア―分を買い、それを貸し出すことで八十人は必要と見られる総合センター従業員の人件費や物品購入費に充てる。
 交通に関しても、将来メトロ四号線(ルス―タボン・ダ・セーラ)が近くを通過し、CPTMに乗換えて二駅目で最寄り駅ジャグアレーにくることから、公共交通機関を使ったアクセスが容易になると説明した。
 資金調達は日系社会からとし、足りなかった場合は、企業が連邦に払うべき税金を文化活動に投資して相殺するルアネー法や社会経済開発銀行(BNDES)からの融資を挙げた。
 最後に「総合センターの属性や目的は、同開発計画入居者による会議では勝手に変更できない」との一文を入れる点を説明した。
 壇上の執行部や立案者に対し、何人もの団体代表が入れ替わり疑問を呈し、総会開始から三時以上が過ぎた。
 「私は祭典協会の委員ではない。ただの協力者」と自己紹介した企業家・中谷アンセウモ氏は、「批判するなら建設的なものを。ただ破壊するだけの批判は止めてほしい。もし、承認しないのなら、このプランより実現可能性の高い代替案を見せるべきだ」と強い口調、大きな声で語り、会場を沈黙させた。
 一貫してポ語による議事進行。午後三時、「プロジェクトの内容(場所も含めた)を承認する人は座ったままで」との議長の声に三人が立ち上り、反対票を入れた。続いて、「インコルポラドーラとこれからも交渉を続けていくことを承認する人は座ったままで」。同じ三人が再び立ち上がった。
 祭典協会事務局によれば、全三十二理事団体のうち三十一団体の投票が行われた。会場には約二十人の理事しかいなかったので、残りは委任状と見られる。つまり、賛成二十八票、反対三票で可決された。
 渡部顧問が前日説明したところによれば、祭典協会総会の決議の後、宝石協会が総会を開催し、追認することになっている。寄付金が全額集まらなくても実現可能な計画ではあるが、いずれ本格的な募金活動が開始される予定だ。
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