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夏が旬のすずき釣り=大物求めツアー盛ん=高齢者に根強い人気

12月24日(金)

 夏を迎え、すずき(ポ語名ロバロ)釣りが旬だ。日本でも北海道以南の各地に生息しており、日系、特に高齢者に愛好会が多い。大きいものは一メートルにもなり、味の良さは折り紙付き、釣り針に掛かったときの引きの強さが釣り人を魅了する。川の水と海水が交わるところを好み、サンパウロ市近郊ではサントス付近でも連れるが、最近では大物を求めてサンパウロ州の外へ足を伸ばす人も目立ちだし、すずき釣りのツアーが組まれている。
 三、四、五の三日間、サンタ・カタリーナ州ガルヴァ市へのツアーを主催したのは、釣り歴二十年の二宮広志さん(30・三世、会社員)と、以前、日系の大手釣り具店「SUUGOI BIG FISH」に勤務していた松本チエミさん(24、四世)。二年ほど前に仲間を誘いツアーを組んで以来、二カ月に一回のペースで企画している。
今回の参加者は二十代後半から七十代までの二十三人。女性は三人、非日系人は二割程だった。
「最近は日系、非日系を問わず若者の釣り愛好家が増えている」と二宮さんはいうが、若者の間で流行しているルアーフィッシングと違い、「鱸釣りは生きたエビを餌にするため、高齢者に根強い人気がある」。
川沿いにあるホテルに宿泊。早朝、二、三人に分かれてモーターボートで海水と川の水が交わるポイントまで行き、釣り糸を垂らすと、大きな山々に囲まれ、湖にいるような錯覚を覚えた。周囲に大きな工場がないため水が澄んでおり魚の臭味はあまりない。また、エサの値段もサンパウロ州の半額で済むという。
ツアーには友人同士で参加する人も目立った。佐々木純一さん(67、2世)と矢吹丈二さん(69、2世)もそうだ。
「釣りの目的はリラックスすること。友達らと飲んだり話したりするのが一番の楽しみ。新しい友達もできる」。佐々木さんが話すと、「そうそう、とげとげしい話はなし」と矢吹さんも笑顔だった。
 次回のツアーは二月中旬に行われる予定。参加費は約四百五十レアル。詳細は11・8136・8227(二宮さん)、11・9598・9109(松本さん)まで。メールはhiro@fisshing.travel.com.br(二宮さん)。

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