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誘拐・監禁10日=18歳日系少女を救出=サンパウロ市

2月16日(水)

  【エスタード・デ・サンパウロ紙】市警誘拐対策課(DAS)は十二日夜、サンパウロ市北部ジャルジン・リンコン区の住宅に人質として監禁されていた日系人少女と八つの女児を救出した。
 被害者の一人、タニア・ユカリ・ウエハラさん(18、学生)は一日午後九時ごろ、いとこと自家用車(ヴェクトラ車)で帰宅中、二人の男に車を無理やり止められた。
 いとこは車から降ろされたが、タニアさんは男らに誘拐された。ヴェクトラ車はその後、同市北部タイパス区で発見された。
 犯人らは家族に、十五万ドルの身代金を要求。DASは犯人らが身代金交渉に利用した携帯電話を発見し、捜査を急いだ。
 十日、同市北部ヴィラ・ペンテアード区で、電子技術士の男性の一軒家に強盗らが侵入し、娘のベアトリスちゃん(8つ)を誘拐する事件が発生。犯人らは身代金として十五万レアルを要求した。
 この事件をきっかけにDASはヘリコプターを使って捜索態勢をさらに強化。事件が相次いで起こった地区周辺での聞き込み調査なども徹底した。十二日夜、密告電話で隠れ家の情報を得たDASは、ジャルジン・リンコン区のリア・クロドアウド・ジョゼ宅を包囲し、偶然同じ場所に監禁されていたタニアさんとベアトリスちゃん二人を救出した。
 DASのニュートン・フジタ警部は、「犯人らは逃走中で、同地区で起きている他の誘拐事件にも関わっていると考えられる」と説明している。