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ADESC3代目会長に吉泉美和子さん=「大豆食キャンペーン」=今年も展開を決定=副会長4人の分担もしっかり

3月12日(土)

 去る二日、サンパウロ市ビラ・レオポルジーナにあるブラジル農協婦人部連合会(ADESC)暫定本部で行われた同農婦連年次総会で、インダイアツーバ在住の吉泉美和子さん(山形県出身)が満場一致で新会長に選出された。三年間会長を勤めた上芝原初美さん(ピラール・ド・スル、鹿児島県)は副会長として執行部に残る。大豆食キャンペーンは、さらに強力に推進される。また各種イベントへの参加、協力も継続することが確認された。
 歴史をさかのぼると、コチア産業組合の婦人部連合会がADESCの母体となる。コチア産組が解散した時に、コチア産組精神を継承しながら、農村婦人の知的向上と社会環境への適合融和を目指して、地域の発展に寄与し、同時に家庭と社会に貢献することを目的に、婦人部の声を結集して一九九六年に新たに誕生したのが、今のブラジル農協婦人部連合会(ADESC)だ。
 初代会長を玉腰豊子さん(ジャカレイ、愛知県)が勤め、組織の基盤固めに尽力した。二代目会長に上芝原初美さんが登場して、パラグァイのイグアスー・ラパス・ピラポ三移住地の婦人部との交流や、日本のJA全国女性連絡協議会との交流を実現させたことは記憶に新しい。「大豆食キャンペーン」を主導しながら、県連(ブラジル日本都道府県人会連合会)主催の日本まつり参加も実現した。
 三月十日にSBC病院会議室で行われた吉泉執行部の初会合で、副会長四名の業務分担が決まった。◇飯田正子(バルジェン・グランデ、二世)=SBC病院と連携しながら会員と家族の健康管理、(社)家の光協会主催の世界こども図画コンテスト関連、日本の農協婦人部との連絡調整。◇玉腰豊子=全国農業拓植協同組合連合会(JATAK)、国際協力機構(JICA)、ブラジル農業拓植協同組合中央会(農拓協)との協議、SBC病院でのフェイラ開催業務。◇上芝原初美=会員の手芸作品をJA全国女性連絡協議会に供給する業務、ADESC枠内での手芸組合設立業務。◇池田桂子(ジャカレイ、東京都)=イベント関連業務、日本まつり参加業務、憩の園など施設でのイベント参加業務。
 SBC病院でのフェイラはもう十年以上も続いており、評判が定着している。〇四年で十二回を数えた世界こども図画コンテストにも、ADESCが初回から連続してブラジルの子供たちの絵を選んで出品している。〇四年の日本まつりで評判となった大豆食キャンペーンだが、多くの来場者の声に応えて、そのまま食べられる煮マメなど新しい手づくり食品の開発が会員によってまつり直後から始まって進んでおり、今年は来場者の希望に応えられそうだ。
 また、コーヒーと豆腐の相性が非常に良い、という声もヒントとなっており、今年の日本まつり会場ではADESC会員オリジナルの健康食品が数多く並ぶような勢いだ。
 「気を引き締めながら、皆さんの助けを得て重責を全うしていきたい。私たちの活動には、何よりも、家族の理解と協力が基本なのです」と初心を述べる吉泉会長だ。

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