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東西南北

4月30日(土)

 二十八日に開かれたサンパウロ市議会では与野党の市議らが揉み合いとなり、議場は混乱した。野党PTの主な目的は市職員の年金規定変更の阻止で、委員長の態度にいらだったアントニオ市議(PT)が詰め寄る途中、シウヴァーノ市議(PSDB)とつかみ合いになり、上着まで破れるケンカとなった。同市議会では八十七日間、条例案の表決が一度も行われていなかったが、セーラ市長は同日、条例案二案の承認にこぎつけた。
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 サンパウロ州ミランドポリス刑務所で二十七日と二十八日、首都第一コマンド(PCC)と、対立する一派が衝突し七人の死者が出た。PCCの副司令官というサンドロと同室のバグが二十七日午後に絞殺されたことから暴動が始まった。カサブランカ刑務所とイアラ刑務所でも同時刻、PCCのメンバーらが殺害された。さらにPCCの報復としてアララクアラ刑務所で、三人が殺害された。
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 サンパウロ市南部のスーパーで二十八日早朝、若者三人が電撃誘拐の疑いで逮捕された。三人は同日午前三時ごろ、レボウサス大通りを車で通行中の男性(49)を銃で脅して約三十分間連れまわした後、現金とクレジットカードを奪い、男性をエンブ―市で放り出して車で走り去ったとみられる。三人は失業中で、うち二人は警官の息子。
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 二十五日から始まった高齢者のための風邪予防ワクチンは、製造過程の手違いで世界保健機関(WHO)が南米向けに指定したものより低濃度で混合されているという。保健省はWHOから直前に連絡を受けたため、予定通りキャンペーンを実施した。ワクチンの交換は時間的に無理だったが、ワクチンの効果に問題はないとしている。混合濃度が低いのはウエリントンウイルス用のワクチンで、ブラジルには感染の報告がない。

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