5月4日(水)
サンパウロ日伯援護協会福祉部(八巻和枝部長)は昨年十一月から、サンパウロ市リベルダーデ区内でデイ・サービス(一日単位で高齢者の世話をすること)を実施している。独居老人で、経済的にも困窮している人が対象。参加者の健康管理にも、注意を払っている。プライバシーを確保するために、部外者の立ち入りを断っているのが、大きな特長。その分、本音を打ち明けられるようだ。関係者は「自分のことを、聞いてもらいたい人が多い」と話す。
参加者数は、七十一歳から八十歳までの男女七人。多くは前々から、援協の援助を受けている。収入が少なく、医薬品を購入出来ない人も。「カラオケやダンスなどコロニアの娯楽に、足を運べない」。
血圧・体温測定のほか、軽体操やゲームをして楽しむ。スザノ・イッペランジャホームのダリア祭りに出掛けたり、移民史料館を見学したりするなど外出もある。
「誕生会を開いたら、初めて祝ってもらえたというお年寄りもいた」。月に一回は少ないという声も出始めた。
困窮者を集めるという背景に、参加者の健康管理を把握しておきたいという配慮がある。
「欠席したら、体調がおかしいんじゃないかと思う。コミュニケーションをとることで、何か困ったことが生まれたら、すぐに相談出来る態勢もとりたい」。
担当者が変わっても、継続してサービスを提供するよう、職員を訓練しているという。
今後十四人くらいまで、受け入れ枠を拡大させる考え。希望者は、福祉部まで(3385・6600)。