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東西南北

2005年8月17日(水)

 政治危機のお陰で政治改革がようやく動きそうだ。今週中にも二つの改革案が両院で審議に入る。ボルンハウセン上議(PFL)の案は政治献金を法人十五万レアル以下、個人五万レアル以下に制限。公共機関の下請け企業は政治献金を禁止。選挙運動期間は九十日から四十五日へ短縮。政治改革委員会案は選挙資金融資を前回議席数に比例させ、民間企業の政治献金を禁止。選挙民は政党へ投票。また、上議を八十一人から五十四人に、下議を五百十三人から三百九十六人に減らすリマ上議(PSDB)の修正案も提出される。
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 中央銀行の通達でブラジル銀行は、労働者党(PT)への融資は回収が困難とみて不良債権で経理処理した。さらに政党や宗教団体、スポーツクラブへの融資は行わない方針を立てた。PTがブラジル銀行から引き出した融資二二〇〇〇レアルは、コンピューター五千台、プリンター五千台の購入に使われた。PTのIT化構想は、地方選で八百のPT都市が誕生するはずであったが、実際は四百に止まり誤算が生じた。
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 サンパウロ州で重大誘拐犯として指名手配され、ビン・ラディンの異名を持つ男(33)が十二日に逮捕された。男は十四件の誘拐事件に関わり、サッカー選手ロビーニョの母親も誘拐したと供述。
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 リオの麻薬密売人の親玉ベン・テ・ヴィと関係した疑いで、サッカーブラジル代表のゴールキーパー、セザール選手と弁護士のサントーロ氏が証言を求められた。リオ市警の電話盗聴では、RとR―9と呼ばれる2人のサッカー選手が登場。会話の内容からR―9はロナウド選手ではとの推測もある。

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