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「盛大!盛大!今年も大成功」=イビウーナ盆踊りに2千人

2005年9月14日(水)

 イビウーナ文化協会の第三十三回盆踊りが十日晩、同会館で二千人以上を集めてにぎやかに開催された。「盆踊りは見るものではありません。老いも若きも参加してくださーい」。益岡豊会長(56、鹿児島)はマイクで呼びかけた。
 若者がたくさんあつまり、会場は熱気につつまれた。中央にやぐらが組み、そこから四方に提灯をつったひもが張られ、祭りの雰囲気をかもしだす。次から次へと相馬盆唄、炭鉱節、ちゃんちきおけさ、河内男節などが流され、老若男女が三重の輪になって踊る。
 益岡会長は「若い人が積極的に参加してくれている。特に学生寮のOBが会員になって盛り上げてくれている」と説明する。同協会には五年前まで、最盛期で二百人も収容した学生寮があった。そのOBの多くが市内に在住し会活動を支えている。
 今年五十周年を迎えた婦人部も、裏方として大活躍。「私たちは踊るひまないですよ」と笑うのは鮎川恵美子同会長。昨日から餅をついたり、当日も朝七時から準備に飛び回った。「でも、みんなが協力してくれますから」。
 うどん千四百五十食、焼きソバ千二百食を用意し、ほぼ売り尽くしたという。自慢のうどんは、昆布をいっぱい使ってだしをとった鶏がらスープが評判だ。
 二十八キロ離れたピエダーデから参加した、浴衣姿も艶やかなアベ・ナオミ・パトリシアさん(23)は、二十歳までの十年間を日本で過ごした。「日本の盆踊りを思い出して懐かしいです」と微笑む。夢を実現させようと、スチュワーデス養成学校に通っている。
 「盛大、盛大! 今年も大成功ですよ」。コチア青年の元会長でもある山下正昭さん(67、香川県)はやぐらの上で太鼓のバチを奮う。
 途中二回に分けて、恒例の餅まきも行われた。合計百八十キロ分の丸もちとチョコレートがやぐらからまかれ、参加者は競うように拾い、祭りの興奮は最高潮を迎えた。
 今年の第二回全ブラジル太鼓選手権大会のジュニア部門で準優勝した同文協の「龍舞太鼓」が見事な演奏を披露。ポニーテールの十歳前後の少女ら約二十人の奏者が、鋭いかけ声と共に力強い調和の取れた演奏を聞かせ、惜しみない拍手が会場から送られた。

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