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文協=農業功労者5氏を表彰=山本賞授賞式=創設40年、180人が出席

2005年11月29日(火)

 農業分野での貢献が認められた日系人に贈られる山本喜誉司賞の授賞式が二十五日午後七時から、文協ビル貴賓室で開かれた。本年度の受賞者は五氏(うち一人は功労賞)。同賞創設四十周年にあたることから、各方面の関係者を招待。前年までに同賞受賞者九人、ポンペイアの西村農工学校の西村俊治氏、植物学者の橋本梧郎氏も姿を見せた。約百八十人の出席者は受賞者たちに惜しみない拍手を送った。
 本年度の受賞者は生田博(モジ)、三分一敢司(ブラジリア)、森岡忠夫(ピラール・ド・スール)、栖原郁子マリーナ(ADESC)、功労賞に菊地ルイ(故人)の五氏。
 同賞の全受賞者は百一人。その多くが鬼籍に入っているが、三十一人の受賞者は現役で活躍、後進の指導にあたっており、式には九人が駆けつけた。
 同賞選考委員会の杓田美代子委員長は同賞創立の経緯を説明。協力企業に謝辞を述べたうえで「本賞が日系農業の発展につながっていけば」とあいさつ。
 文協の関根隆範副会長は「激変するブラジル経済のなかでの農業者の苦労は計り知れない」とし、「ブラジルを世界有数の農業国にした日系移民の功績は地球規模の歴史的成果」と高く評価した。
 続いて、各受賞者に記念プレートと記念品が手渡され、会場からは大きな拍手が送られた。
 同賞選考を長年行ってきたABETA(ブラジル農業技術者研究会)の創立会員で唯一の生存者でもある生田氏が受賞者を代表し謝辞を述べた。
 大ホールで行われた祝賀会では、文協初代会長でもあった山本喜誉司氏の息子、坦氏(81)が乾杯の音頭を取った。
 多くの参加者は受賞者たちに労いの言葉をかけ、グラス片手に喜びを共に祝っていた。

 

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