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PT政権の支持率回復=裏金疑惑は風化=最賃、広報、女王効果表れる=ようやく動き出したPSDB

2006年3月17日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】調査会社のIbopeは十五日、労働者党(PT)政権がここ三カ月間に有権者の支持を回復し、裏金疑惑が風化しつつあると発表した。有権者の五五%が現政権の行政を評価し、大統領再選の可能性が出てきた。大統領がアウキミンサンパウロ州知事と競った場合、大統領が四六%対二二%と一次選で当確の可能性もある。但し、調査はブラジル社会民主党(PSDB)が党公認を決める前に行われたもの。一方、アウキミン知事は調子付いているPTに番狂わせな驚きを見せ、大統領府に一泡吹かせると皮肉った。ルーラ政権は左翼の仮面を被った右翼政権であり、本質的に国民を偽った保守政権であると糾弾した。
 六カ月半後に大統領選を控え、ルーラ大統領が失地回復していることがIbopeの調査で判明した。調査によると決選投票の可能性は、選挙圏外へ去ったセーラサンパウロ市長と対決した場合のみであった。但し、調査はアウキミン知事の公認決定前の八日と十一日に行われたものである。
 ルーラ大統領のイメージは、ここ三カ月で飛躍的に改善し、裏金疑惑のために奈落の底で悶える様子はもはやない。PTの信用回復は、大学卒クラスを除き全地域と全庶民層、二十四歳以下の年齢層、低所得層、中等以下の学歴層で伺える。政権評価で最良と良の合計は、裏金疑惑で引き起こされた政治危機以前の水準へ戻った。
 失地回復の決め手は、最低賃金と政策活動の集中広報、英国訪問によるエリザベス女王との謁見で効果があったらしい。往年の北東部の食いはぐれが、金ピカの馬車で女王と同席したのだ。北東部出身者にとって、これ以上の栄誉はない。これは華麗なゴールで、北東部史で永遠に語りつがれる殊勲事である。
 与党の演出は、野党のそれより一枚上手といえそうだ。CPI(議会調査委員会)は、ノロノロ作戦でウヤムヤにする。汚職の告発は、党内の造反を取り締まれば乗り越えられる。野党のPSDBは公認候補の人選で見た通りの体たらくで、とてもルーラに対決できるような状態には見えない。
 スタートでドジを踏んだPSDBは、ようやくアウキミンサンパウロ州知事を公認に決めた。同知事はPTの屋台骨をガタガタにするという。開店休業の農地改革や申し訳程度の経済成長を槍玉に挙げる。しかし、反ルーラ色は避け、ブラジルの愛国心を強調し、やたら敵を作る手法は採らないと述べた。ルーラ大統領個人については、一目を置いていると知事は語った。
 ふくろうが不吉な声で鳴き、いやな予感を与えるような選挙運動はしないと宣言し、暗示の秘密兵器は使わないらしい。知事は三十一日、辞任による任務の引継ぎを行う。四月は首都へ赴き、連立工作に入る。黙って席を譲り、シコリを残さなかったセーラ市長にも挨拶回りを怠らない。定食が定番で知事行きつけの、パライゾにあるバウタザル夫人のレストランは十五日、大入り満員であった。

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