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第2回農業婦人大会=婦人の力で連携強化=親交深め、地元活性化へ

2006年3月17日(金)

 女性の力でネットワーク作りを――。第二回農業婦人大会が十五、六の両日、サンパウロ市リベルダーデ区のホテル「バロン・ルー」で開かれた。ブラジル農業拓殖協同組合中央会(以下、農拓協)主催。
 サンパウロ、パラナ、ミナス・ジェライス、マット・グロッソ・ド・スールの四州から二十八人が参加、婦人による農協間の結束の重要性を確かめ合い、親交を深めた。
 農拓協の近藤四郎会長はあいさつで「農村にいれば集まる機会も少ない。友情を深め、農協間のネットワーク作りに繋がれば」と大会に期待を寄せた。
 本大会のコーディネーター役を務めた農協婦人部連合会(ADESC)の玉腰豊子実行委員長は、「何かをつかんで、地元に持ち帰って欲しい」と話した。
 来賓の紹介でブラジル日本文化協会の小川彰夫副会長、JATAKサンパウロ事務所の馬場光男所長らがそれぞれあいさつした。
 玉腰実行委員長が大会のプログラムについて説明後、各農協からの出席者に分かれ、それぞれの活動状況や紹介を行った。
 ヴァルジェン・グランデ・パウリスタの内海千代美さんは、福祉施設訪問など十四人の部員がいる婦人部の最近の活動を紹介。
 花などの売れ行きがよいという地元のフェイラでの販売活動についても触れ、「毎回、巻き寿司六十本ほどが売れ、好評です」と話した。なお、若い部員の不足している実情などにも言及した。
 今年一月に横浜で行われたJICA日系海外農業婦人研修会に参加した宮田千恵子さん(カッポン・ボニート)、吉田直子さん(アサイ)が帰国報告。
 吉田さんは、JAの活動、流通戦略などが参考になったと語り、「日本での女性の活躍ぶりと年配者への配慮」に目を見張ったという。
 研修中に訪れたJA婦人部役員の経営する飲食店が観光地になるほどの人気があったことにも触れ、「こちらでも何か出来ないだろうか」と話した。
 二日目はSBC病院や援協で診療活動を行う当眞千鶴医師が、婦人病や生活習慣病などについて午前八時半から講演。日々を健康に過ごすために食事や運動の重要性など身近な話題にメモを取ったり、うなずく参加者の姿も見られた。
 サンパウロ総領事館から出席した山口克己領事は、「これからの女性の活躍は非常に重要。健康に留意して頑張って欲しい」と激励した。
 「農業婦人の活性化」をテーマにしたグループ討論では、活発な意見交換が行われた。
 近藤会長は、「二日間にわたった大会が成功のうちに幕を閉じたのは、ADESCの皆さんのおかげ」と改めて女性パワーを評価、「来年予定している第三回大会はさらに女性主導で行われると思う」と話した。

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