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コラム 樹海

 沖縄の稲嶺恵一知事が、普手間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸への移設を容認した。額賀防衛長官との会談で事実上の合意に達したものだが、この稲嶺知事の現実的な対応で米軍再編は大きな壁を打ち破ったと見ていい。勿論、防衛長官と知事が取り交わした確認書もあり、問題がすべて解決したわけではない。だが、知事が語っているように「早期解決の一歩を踏み出せた」の意義は大きい▼施設の返還が始まれば、跡地の問題や米軍基地で働く従業員らの雇用といった難問が待ち構えている。稲嶺知事は首相との会談で「政府の力強い支援」を要請したが、これには充分な配慮が必要なのは云うを待たない。稲嶺知事の苦渋の決断は評価するけれども、これを「裏切り者」と反発する勢力もそれなりに多い。こうした地方自治体への説得も大切な仕事になるし、国家防衛の視点からの説明も欠かせないのではないか▼この米軍再編には莫大な資金がいるし、今日始まって明日には完了とはいかない。海兵隊8000人のグアム移転にしても、訓練の施設造りからスタートする。普手間飛行場の移転も政府と名護市長が一致したV型飛行場を海上に建設するのであり、これだけでも8年はかかるとされるし、相当な長期戦をと覚悟すべきなのだ▼こんな難しい事も、軍事力を増強する中国や核開発を進める北朝鮮、さらには国際的なテロが増えている現実への対処の一つとして受け止めたい。中国は台湾向けにと700基のミサイルを配備しているし、危機は隣り合わせなのであり米軍の再編は急を要するのである。   (遯)

06/05/16

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