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盛り上がった応援合戦=W杯日伯戦=日伯メディア取材に殺到=文協体育館で500人が声援

2006年6月23日(金)

 驚喜、落胆、そして諦観――。二十二日午後四時から行われた日本対ブラジル戦の観戦イベント(copa no bunkyo)が文協体育館で行われ、約五百人が手に汗を握った。
 W杯初の日伯戦となった同試合では、四対一と惜しくも惨敗を喫したが、前半戦で先制ゴールを決めた日本チームに会場からも「よくやった」の声が聞かれた。
 グローボ、バンデイランテス、SBT、TVレコルジ、ガゼッタ、サントアマーロ、NHK、朝日新聞、時事通信、共同通信など日伯メディアが取材に訪れるなど、注目度の高い試合となり、文協異例の大イベントとなった。
 本企画のコーディネーター役を務めた小川彰夫文協副会長は会場を埋めた人の海に目を丸くし、「予想以上の人が来てくれた。さあ、楽しもう!」と試合開始前に腕まくり。
 開始後十分ほど、音声が届かないハプニングもあったが、五×十メートルの大画面を食い入るように見詰める会場は、前半三十四分に入った玉田圭司選手の先制ゴールで大きく沸いた。
 黄、緑、白、赤のブラジルカラーと日本色で染められた約二十のテーブルには、鉢巻やハッピなど思い思いの応援スタイルに身を包んだサポーターたちが歓声を上げ、パンデイロや和太鼓などが盛り上げた。
 子供連れで応援に訪れた家族もおり、終始和やかな雰囲気での観戦。
 もしやの期待感も高まった前半四十三分、ロナウドのヘディングシュートで同点。後半立て続けに三点が決められるごとに大きなため息が漏れていた。
 モジ市から訪れた中山喜代治・同文協会長は、試合後「日本はよくやった。日系人とブラジル人が一緒に応援してとてもいい雰囲気だった。サンパウロの文協はどんどんこういうイベントをやってほしい」と話していた。
 小川副会長は、「敵味方じゃなくて、どっちがゴールしても嬉しかった。二倍楽しめる試合だったと思う」と満足そうな笑顔を見せた。

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