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「東京の中の日本語」=久野国学院大教授が講演

2006年7月13日(木)

 独立行政法人・国際交流基金・サンパウロ日本文化センターで八日、国学院大学の久野マリ子文学部教授が「東京の中の日本語」をテーマに講演を行い、日本の若者言葉や「首都圏方言」の特徴などについて紹介した。日本語教師ら約四十名が参加、メモを取りながら熱心に耳を傾けていた。
 久野教授は講演の中で、日本の若者たちが「わたし」「ボク」の代わりに、一人称の代名詞である「ウチ」を使う傾向があるといった具体例を紹介。「若い世代で話される言葉が日本語の変化を生み出す要因になる」と述べ、東京や埼玉、神奈川などで話される「首都圏方言」は、このような新しい単語や表現、イントネーションを取り入れながら常に変容し続けると解説した。
 講演後、女性教師の一人は「私たちが教えている日本語と、実際に日本で話されている日本語にギャップがあると実感した。今日の話を今後の授業に生かしたい」と感想を述べていた。

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