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東西南北

2006年8月22日付け

 マンテガ財務相は十九日、ルーラ第二期政権誕生の暁に景気対策の一つとしてマイホーム政策に力を入れる方針を明らかにした。そのため従来徴収していたTR(参考金利)を廃止し、分割払いを一括同額固定制のローンにするらしい。これまでベアの予定はないのに、一方的に月賦だけ調整されることに、サラリーマンは恐怖を抱いていた。TRがなくなれば、安心してローンが組めるので、希望者が殺到するものとみている。
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 大統領選予想調査で第一次投票での当選を確信したルーラ大統領は、早々と第二期政権について語り始めた。組閣では労働者党(PT)の枠を減らし、ブラジル民主運動党(PMDB)を増やす、経済担当チームは変更しない、教育と保健に重点を置くなど。
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 二〇〇一年から〇四年までの四年間に殺害された人の割合(人口十万人当たり)がサンパウロ州で四十一・四人から二十八・一人へと全州の中で最も大きく低下した。全国平均は二十八人から二十六・九人へと三・九%低下。最も上昇したのはミナス・ジェライス州(十三人から二十二・五人)だった。
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 サンパウロ州リンス市の貧困家庭出身で幼少年期に路上生活までしていた男性(42)が昨年大学を卒業し、難関の弁護士試験に合格した。アル中の父、七人兄弟の家庭で男性は五歳の頃に路上生活を開始。ダンボール紙の収集、靴磨き、物乞いなどをしながら、ゴミ箱から残飯をあさって飢えをしのいだ。初めて読んだ本もゴミ箱から拾った。当時から弁護士になりたくて、箱の上に立って裁判官や検事のマネをして、いつも遊んでいたという。

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