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神戸=日伯協会が80周年=28日に記念セレモニー=「国立海外日系人会館」実現を

2006年10月28日付け

 外務省最古の外郭財団法人の一つ、日伯協会(本部=兵庫県神戸市)が今年八十周年を迎えるにあたり、本日二十八日、移民船が出航したメリケンパークにある海洋博物館で記念セレモニーが招待客約二百人を集めて行われる。
 ニッケイ新聞の取材に対し、西村正理事長は「国立海外日系人会館の二〇〇八年完成が当面の最大の課題です。官民一体になって実現を目指したい」と強調する。
 ブラジル移民百周年を前に、移住者顕彰事業の一つとして日本最後の数日を過ごした旧神戸移住センター(旧称=国立移民収容所)の建物を「国立海外日系人会館」として保存・整備し、三十万人に及ぶ在日ブラジル人を支援する活動の拠点にする構想だ。
 同センターが建設される以前は「普通の旅館に泊まって詐欺師などに財産を巻き上げられたり、ということがあとを絶たなかった」と多田義治副理事長は建設経緯を説明する。「協会が国に働きかけて、設立二年目に神戸移住センターが建設されました。ですから〇八年にはセンター建設八十周年になるんです」。
 一八六八年の神戸開港から一九七一年までの間に、日本から世界に雄飛した約百万人の移住者のうち、四割がここから旅立っていった。移民には縁の深い建物だ。
 現在でも、地元芸術家たちのアトリエとして使われている三〇三号室の天井梁には、コチア青年一期十回生の誰かが書き残した落書きが残されている。
 九月末、のじぎく兵庫国体へ南米の県人会関係者ら約六十人が招待されたおり、この建物を見学した。
 「五七年ごろのものではないか」。コチア青年の鎌谷昭さんは、マジックで書かれて名前の部分がはげ落ちて読めなくなっている落書きを見つめながら推測する。「本人が生きているかどうかも分からないが、ぜひ探してみたい」としみじみと語った。
 同行したブラジル日本文化協会の上原幸啓会長も「絶対にここを潰すことには反対です」と思い入れたっぷりにいう。というのも、上原会長自身が一九三六年十一月、十歳の頃に一週間ここに滞在した。「本当に懐かしいです」。
 一階東側部分に作られた「移住資料室」を見ながら、ブラジル日本都道府県人会連合会の松尾治会長(戦後移民)は「五十一年ぶりにここへ来ました。でも、全然おぼえてないですね」。一九五五年、まだ十六歳の青年だった。
 同建物四階にある関西ブラジル人コミュニティ(松原マリナ代表)は、デカセギ子弟向けにポ語教室を開催、そのほか、両国の相互理解を促進する各種事業を行っている。
 日伯協会の主な活動としては、ブラジル文化講座(年一回)、ポ語講座(年二回各六回シリーズ)などがあり、細江清司事務局長は「ブラジルに行く目的で講座に参加する人もいます」という。

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