ホーム | 日系社会ニュース | 日系議員の門出を祝し=文協=当選祝賀会に200人参集=「日系の誇り」と喜びの声=百周年にも期待

日系議員の門出を祝し=文協=当選祝賀会に200人参集=「日系の誇り」と喜びの声=百周年にも期待

2006年11月17日付け

 十人の日系議員の、新たな門出を盛大に――ブラジル日本文化協会など日系四十六団体が共催する「日系下院議員・州議員の当選祝賀会」が十四日夜、文協ビル貴賓室で開催された。谷口カシオ(パラナ州)、飯星ヴァルテル(サンパウロ州)、ウイリアム・ウー(同)、パウロ・テイシェイラ(同)の四連邦下議と、大坪アキラ(南麻州)、ジオネ・マルリ・ハシオカ(同)、フランシスコ・ウエジョ(ミナス州)の三州議、計七人が出席。当選した議員らに一言喜びを伝えようと地方文協から駆けつけた役員らもおり、貴賓室には、二百人を超える参加者が詰め掛けた。全伯で、連議、州議合わせて約九十人の日系候補が立候補した今回の統一選挙。各地での激戦を勝ち抜いた十人の日系議員に、惜しみない賛辞と拍手が送られていた。
 一度に四人の連邦議員が誕生したのは、近年にはなかったこと。十一人の日系候補が名乗りをあげていたサンパウロからは、新人の飯星ワルテル、ウイリアム・ウー両氏がともに十万を超える得票で当選。日系二世の妻を持つパウロ・テイシェイラ氏(現州議)も約十一万票で議席を獲得した。
 パラナからは六人の日系候補のうち、現職の高山ヒデカズ氏と元クリチ―バ市長の谷口カシオ氏が当選している。
 州議にはブラジリア連邦区と十四州から六十四人が立候補し、パラナから西森ルイス氏が再選。アントニア・テルオ・カトウ氏が新人で当選を果たした。マッド・グロッソ・ド・スルでは七選目を達成した大坪アキラ氏と、日系人を夫に持つジオネ・マルリ・ハシオカ氏が当選。ミナスでは、フランシスコ・ウエジョ氏が、同州初の日系州議員として新人で見事当選している。
 祝賀会には、西林万寿夫在サンパウロ総領事をはじめ、上原幸啓文協会長、松尾治県連会長など共催四十六団体の代表、地方文協の代表などが出席。藤田エジムンド・ブラジル連邦共和国駐インドネシア大使も会場を訪れた。
 「交流の積み重ねがあって、さらなる交流が育まれてきた。百周年に向け、より日本とブラジルが親密になっていくよう、当選した皆さんの成功を祈っています」と西林総領事。藤田大使も「多くの人種が交じり合っているこのブラジルで選ばれ、当選した日系人に誇りを感じる。日系だけでなくブラジルの代表として、ますますブラジル社会の中で活躍していくことを期待している」と激励の言葉を贈った。
 七選目を果たした大坪氏は「より自分の責任が大きくなった」とあいさつ。南マットグロッソ州の百周年委員会メンバーとしてがんばって働いていきたい」と話した。
 谷口氏、テイシェイラ氏はデカセギ支援制度の拡充を強調し、飯星、ウイリアム両氏は連議が一丸となって協力していく事を約した。
 議員が一人ずつ挨拶した後、上原会長は「日本人がブラジルで苦労した結果、今がある。百周年の式典、行事に向けさらなる協力がほしい」と呼びかけた。
 大サロンに場所を移して祝賀パーティー。酒井清一援護協会会長の発声で乾杯、懇談した。「パラベンス!!日系の誇りだ」という言葉が会場のあちこちで聞かれた。

image_print