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サンパウロ市カーニバル=M・アレグレが優勝=2位共々下馬評覆す=低予算のハンディ乗り越え

2007年2月22日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】サンパウロ市カーニバルのサンバパレードの順位を決定する審査会が二十日、サンバ会場で行われ、モシダーデ・アレグレが優勝の栄冠に輝いた。二位はウニードス・デ・ヴィラ・マリアで両チームの総合点の差はわずか〇・七五ポイントだった。両チームとも今年はダークホース的存在だっただけに、喜びもひとしおだった。
 ドラム隊(バテリア)のリズムで満員の観衆を魅力し、優勝の前評判の高かったヴァイ・ヴァイは三位に終わった。四位はアギア・デ・オウロで、今年三度目の連続優勝を狙い最大規模の豪華版パレードを繰り出したインペリオ・デ・カーザ・ベルディは、五位にとどまった。
 優勝したモシダーデ・アレグレはサンパウロ市北部バイロ・ド・リモン区に本拠を置くサンバ校で四十年の歴史をもつ名門。今回で通算六回目のチャンピオンとなった。獲得した総合点は二九八・五〇(三〇〇点満点)ポイントで、十項目のうち六項目が十点満点だった。
 同チームのリーダーは、スポンサーがつかなかったことから限られた予算内で工面することに苦心したと振り返る。予算は市観光局からの交付金四二万五〇〇〇レアルとテレビ局グローボの補助金一〇万レアルのみだった。インペリオ・デ・カーザ・ベルディの総資金は二〇〇万レアルで、その四分の一で栄冠を勝ち取ったのは意義深いとの考えを強調している。
 このためチーム内でも優勝は半信半疑の状態で、思いがけない優勝の知らせに、本部に集合していた二〇〇〇人の隊員らは抱き合い、涙を流して喜びを分かち合った。午後には五〇〇〇人が集結した。本部では祝勝会の準備もしておらず、急きょ三〇〇ケースのビールが注文された。本部は押し合いへし合いの混乱となったため、警察は午後四時半に解散を命じた。その後、ある企業から三〇〇〇リットルの生ビールが届けられる一幕も。
 これとは対照的に準優勝のウニードス・デ・ヴィラ・マリア区の本部では優勝さながらの祝勝会を催し、予め用意した美酒に酔いしれた。同チームは一九九五年に創立されたものの、スペシャルグループに昇格したのは二〇〇一年とスロー出世。現在人員は四〇〇〇人を超える。
 今回の十二位のウニードス・ド・ペルシェと十三位のインペラドール・ド・イピランガの下位二チームは二部落ちとなり、来年はガビオンエス・ダ・フィエル(コリンチアンスのサポーター)とカミザ・ベルディ・ブランコが昇格して入れ替えとなる。