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日本に先駆け1票投じる=サンパウロ市=文協ビルで投票はじまる=初日は低調、200人に届かず=参院選

2007年7月14日付け

 十二日に公示された参議院議員通常選挙。日本に先駆け、十三日、ブラジルでも在外公館投票がはじまった。サンパウロ管内の投票所となったリベルダーデの文協ビルでは、大きな混乱もなく、初めての〃文協投票〃は順調なすべり出しを見せた。一方、初日の投票数は前二回と比べ、やや伸び悩み。午後四時過ぎの時点で会場を訪れた人は百六十人程度と、低調に終わった。文協ビルでの投票は二十一日まで実施。投票期間中最初の週末となる今週末での投票の伸びが期待される。
 投票初日。文協ビル入り口には、午前九時半の開場前から十人ほどの有権者が投票を待ちわびていた。
 開場とともに職員に案内され、サロンから講堂内に移動。選挙人証、旅券等を確認したのち、日本送付用の封筒に必要事項を記入、投票所のサロンへ。候補者の一覧は講堂の壁、投票会場両方に設置されている。
 投票所内で通常・代理投票別に受付け、投票用紙に記入。書類の記載ミスのため再び受付けに向かう人の姿もあったが、概ね入場から二十~三十分程度で投票を終了していた。
 今回の在外選挙は投票期間が九日間と長いこともあり、前回、〇五年衆院選の時のような混雑はなく、投票はスムーズに進んだ。反面、投票者の数はやや伸び悩み、午後四時過ぎ時点で百六十人程度と、低調に終わった。
 来場者からは、投票会場がこれまでの総領事館から文協ビルに変わったことで、「来やすくなった」という声も聞かれた。
 初日の感想を尋ねた人の中には、戦前、幼少年期に移住した人も多くいた。
 七歳で渡伯、今回が四回目の在外選挙という女性(73、東京都)は「日本はいつでも最高でいてほしいですからね」と話す。
 「やはり日本人だから。小さいときに来ていてもね」と話すのは、六歳で渡伯し、現在八十四歳の男性(熊本県)。公館投票がはじまってから毎回訪れているという。こちらは初めての投票という同男性の妻(80、山口県)が、「日本が発展するように期待しています」と付け加える。
 生後三カ月で移住、在伯七十三年になる女性(北海道)は投票を終え、「生まれた国ですからね。少しでも応援したいですよ」と話していた。
 普段から日本のニュースに接しているため、現在の事情にも通じている。中には「どうして日本の人は非難ばかりして協力しようとしないんでしょうかね」と、日本の政局をめぐる混乱ぶりに意見する人も。
 戦後移住者の男性(64、富山県)は、今回が初めての在外投票。渡伯時には十九歳だったため、人生で初めての投票となった。「比例代表だけでは伝わらないような気がして、これまでは投票していなかった。選挙区に投票できるようになって、選挙が身近になったと思う。衆院選だともっと面白いだろうね」。
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 はじめて公館以外の場所が投票所となった今選挙。同総領事館では約九十人の態勢で対応。公示日の十二日午後には担当職員への説明、シミュレーションなどを行い、西林万寿夫総領事も会場を訪れた。
 それでも「予期していなかったことも起きますから」と沖田豊穂領事。忙しげに会場を動き回っていた。
 混乱もなく始まった六度目の在外選挙。出張中の総領事に代わって初日の会場に足を運んだ楠彰領事は、「海外でもこれだけの日本人が、日本の政治に関心を持って見つめている。とても好ましいことだと思います」と話すとともに、「一人でも多くの人に足を運んでほしい。そのために全力を尽くして完璧な実施をめざしたい」と力を込めた。
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 文協ビルでのサンパウロ管内公館投票は二十一日まで実施される。時間は午前九時半から午後五時。期間中、十五日のみ会場が同ビルの体育館に変更される。問い合わせは同総領事館(11・3254・0100)。

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