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援協役員会=森口会長復帰=センター建設に基金設け口座開設=寄付第1号宝田豊三さん=友好病院20周年記念誌編纂へ

2007年7月28日付け

 サンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)は、七月定例役員会を二十六日に開催し、来年二十周年を迎える日伯友好病院の記念誌編纂委員会が結成されたほか、〇九年の援協創立五十周年に合わせて建設される福祉センターのための基金設立、銀行口座の開設が決議された。席上、センター建設への初めての寄付金、五万レアルが会員の宝田豊造さんから届けられたとの報告がなされ、援協は、今度の資金集めに幸先のよいスタートを切った。六月末から手術のために入院していた森口会長も元気な様子で復帰し、「五十周年を祝うその時に、どういうことができるか。尊敬し合い、一つとなっていくことが援協の目標だ」と心新たに抱負を述べた。
 冒頭、森口会長は手術が成功し、全てが順調に進んだと報告。一週間の入院中に自戒する時間が与えられたとし、「会長として何ができるか、『援協という家』を守るために何が必要か」と問いかけた。
 「一人一人の意見は違うが話し合いの末、大多数で決定を下す。多くの人に祝福されて、人の面倒を見ることができる」と会長。坂和三郎副会長は「体は違うが心は一つ。和の心を持ってやっていきましょう」とまとめた。
 援協は、日伯友好病院が来年創立二十周年を迎えるにあたり、同病院の歴史を綴った記念誌の編纂を進める。菊地義治副会長(同病院担当理事)は「日本語とともにポルトガル語を入れ、写真を多く取り込んだものを作りたい」と構想を説明。
 編纂委員は活動しやすい的確な人員数に押さえ、歴代の功労者は委員としてでなく、その名と活躍を誌上で紹介するということが確認され、七人の編纂委員、二人の監修委員が決まった。
 また、福祉センターの建設ついては、日伯友好病院の運営費、神内医療基金からそれぞれ三百万レアルを拠出し、基金を設立する。事務局内には十七日に、センターのミニ模型が届き、来月中には実質的な予算が発表されるという。今回は、基金の口座を開設することが承認された。
 続いて、宝田さんから五万レアルの寄付金が贈られたことが報告され、役員会は拍手に沸いた。宝田さんは、日伯友好病院建設時にも、十四、五キロほどの金や資金を寄付。昨年も金を届けるなどしている。
 具志堅茂信事務局長は「このことが今後の呼び水となれば」。直接領収書を手渡したという森口会長は「『ぜひ使ってください』という宝田さんの気持ちを受け入れて、私たちも同じ思いでやっていかなくてはいけない」と、出席者らに呼びかけた。
 同会では、援協傘下の団体に七月から赴任したJICAボランティア、三枝たか子さん(自閉症療育学級)、中野千恵さん(サントス厚生ホーム)、高井菜穂さん(あけぼのホーム)が紹介されたほか、日伯病院内のコンピューター接続機器(サーバー)を新たに購入、更新することが認められた。
 また、六月はサントス厚生ホームのフェスタ・ジュニーナなどがあったことから寄付は増加。金銭は二百二十九件八万四千九百三六レアル、物品寄付は八十五件だった。
 記念誌編纂委員は、次の通り。監修委員=原沢和夫(元会長)、尾畑博昭(元事務局長)。編纂委員=菊地義治(委員長、副会長)、坂和三郎(副委員長、副会長)、山下忠男(専任理事)、波部ジョルジ(会計理事)、毛利連(常任理事)、具志堅茂信(事務局長)、別府オズワルド(病院院長)。

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