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モジの08年カルナバル=統一テーマ「日本移民100周年」=市の支出、驚きの73万レ=エスコーラへ補助と会場整備

ニッケイ新聞 2007年11月17日付け

 モジ・ダス・クルーゼス市(安部順二市長)は、来年、同市のカルナバルを全エスコーラが統一してテーマ「ブラジル日本移民百周年」で行うことを発表した。十月二十四日、安部市長は、同市のエスコーラ・デ・サンバの代表者らを集め、カルナバル実施のために七十三万レアルを市が支出する契約に調印。同市のカルナバル協会、AMESP(Associacao Mogiana das Escola de Samba e Blocos)関係者らが市役所に集い、安部市長の発表を喜んだ。安部市長は「来年の市の目的は、市民に大スペクタクルを提供すること」と意気込んでいる。
 来年のモジでのカルナバルは、二月二日から五日まで四日間の開催で、市は約十万人の集客を見込んでいるという。
 協会に提供される七十三万レアルの内訳は、三十三万レアルを各エスコーラへ配分。四十万レアルを、会場となるイスマエル・アルベス・ドス・サントス通りの整備にあてる。二百五十メートルに六千人分の観客席を設置し、四十個の仮設トイレ、救護所を用意する。治安維持にもつとめる。
 また、同市は七十三万レアルの助成以外にも、照明、音響設備、カルナバル開催期間中の公務員の配置などについても率先して準備を進めるとしている。
 安部市長は調印式で、「来年のカルナバルは、ブラジルの伝統文化を見せる中でも、より記念すべきものとなるだろう」と展望を語った。市のカルナバル委員会の委員長にはアダミルトン・アンドレシ市文化局長が就任する。
 AMESPのワルデミール・ペレイラ会長は「この資金が公金だということを認識して、市民に感動を届けられるように使っていく」。会場への入場料を一人三レアルにし、今回のカルナバルを機会に二〇〇九年以降の開催を独自の資金で賄えるように方向付けたい意向だ。
 今回の決定に関して、中山喜代冶モジ・ダス・クルゼス文化協会会長は、「今年のカルナバルが終わったときから、テーマを『日本移民』にしようという話はあった」と淡々と話したが、七十三万レアルという市の助成については「知らなかった。そんな(大きな)金額を…」と驚きを隠さない。文協として「話があれば協力していきたい」としている。

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