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兵庫県=実り多かった農業研修=今年で30回、計9百人に

ニッケイ新聞 2007年11月23日付け

 県が実施する兵庫県若手地域農業リーダー育成研修事業の海外派遣団(椿原健右団長)が十六日午前九時から、ニッケイパラセホテルで記者会見を開き、今月四日から行われた研修を振り返り、それぞれの感想、今後の目標などを語った。
 同派遣団は計十五人で構成、二人が引率者で残り十三人が研修生となっている。今年で三十回目の派遣。合計で九百人近くを送り出している。
 一行はポンペイアの西村農工学校で三泊の体験入学をした後、マリンガでバイオエタノール工場と農場を見学。ホームステイ先のホストファミリーの自宅で楽しい夜を過ごし、マリンガの青年たちとお別れ交流会を行った。
 その後ブラジルハリマ化成工場を視察し、クリチーバでブラジル兵庫県連絡事務所を訪問。クリチーバ日伯文化援護協会の学生と交歓会を開催した。翌日にはパラナ州知事を表敬訪問した。
 会見では椿原団長、原雅春社会人代表、徳永静香生徒代表の三人がそれぞれの感想を述べた。
 椿原団長は今回の日程を一通り話した後、感想を「実り多い研修となり、長いようで短い研修だった」と振り返った。
 次に原さんは「日本では二十ヘクタールの土地をもっているので、ブラジルの広大な土地でどのように農業をされているのか分かった」と話し、「ブラジルのやっていることをそのまま日本では出来ないので、いかに日本で活かすかを考えたい」と充実感に満ちた顔で語った。
 生徒代表の徳永さんは「民放のテレビ番組で自給自足の生活している様子を見て、私もやってみたいと思った」と話し、「日本ではレタスを二列にして植えるが、ブラジルでは四列と広い。その他にも『日本でやってみたらいけるやん!』というところもあったので、活かせるところは活かしていきたい」と語った。
 一行はイグアス、リオデジャネイロを訪れた後、サンパウロに到着。十六日午後、日本への帰途に着いた。

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