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移民百年・交流年の幕開け飾る=サンパウロ市、各地で開幕イベント=首都では大統領も出席予定

ニッケイ新聞 2008年1月5日付け

 いよいよブラジル日本移民百周年、日伯交流年となる二〇〇八年が明けた。ブラジル国内では今月、サンパウロ、ブラジリア、パラナなど各地で開幕イベントを実施。サンパウロでは十五日のオープニングセレモニーを皮切りに、翌十六日にはイビラプエラ講堂で日伯音楽家による記念コンサートを実施。ブラジリア(十七日)では、ルーラ大統領出席の下、日本文化紹介などのイベントが行われる予定だ。二十七日にはパラナ州ロンドリーナで、同州百周年の開幕セレモニーが行われる。また十六日午前九時からはサンパウロ市のルネッサンス・ホテルで商議所、エスタード紙、日本経済新聞の共催による日伯経済シンポジウム(入場無料)も開かれる。

【サンパウロ】
 在サンパウロ日本国総領事館主催の「日伯交流年・日本人移住百周年開会式典」は、十五日午後五時から午後七時まで、サンパウロ市内のブルー・ツリ―・タワーホテル・ファリア・リマ(Av Brigadeiro Faria Lima,3989,Vila Olimpia)で行われる。
 同レセプションには、日系コロニアの代表者らが参加するほか、日本から木村仁外務副大臣、日伯交流年実行委員会槍田松瑩委員長(うつだしょうえい、三井物産社長)などが来伯、出席する。来伯一行は十六日の日伯経済シンポジウムへの出席も予定されている。
 当日は食事や飲み物などで歓談するほか、十六日にイビラプエラ講堂で行われる「日伯伝統音楽の夕べ」(別記事で詳報)に参加する音楽家の演奏も紹介される。

【ブラジリア】
 ブラジリアでは十七日、ブラジル外務省主催の「移民百周年、日伯交流年公式開幕セレモニー」が、イタマチー宮で行われる。
 同セレモニーには、和太鼓「生」(しょう、木下節生代表)の七人が参加、ルーラ大統領の前で、和太鼓でサンバのリズムを奏でる曲「タイコ・デ・サンバ」を披露する予定だ。
 同曲は二〇〇四年に長野県で行われた、世界打ち比べコンテストの中で、ベスト十曲に選ばれている。

【パラナ】
 パラナ州ロンドリーナ市では二十七日、パラナ日伯文化連合会、クリチーバ総領事館を中心に、例年行われている同連合会定期総会の中で、「移民百周年、日伯交流年パラナ州開幕セレモニー」を行う。
 今年は百周年ということで、団結心をさらに高めるために簡単なセレモニーを開催することになった。
 総会ではその他、小野フェルナンド英三連邦高等労働裁判所判事、前島リジア・パラナ州高裁判事に対する表彰なども行われる。

サンパウロ市=「日伯伝統音楽の夕べ」=16日にイビラプエラ劇場で

 「日伯伝統音楽の夕べ~日伯交流年・日本人移住百周年オープニングイベント~」(サンパウロ総領事館主催)は、十六日午後八時半(八時開場)からイビラプエラ講堂(イビラプエラ公園内)で開催される。
 日本からは、三味線奏者の上妻宏光氏、伝統音楽とポップを融合したグループ「Rin’」の二組、ブラジルからは天才ギタリストとして名高いヤマンドゥ・コスタ氏と、流儀や伝統に捕われない新しいスタイルで独特の演奏を作り出すミウトン・ジ・オランダ氏がデュエットで巧みな演奏技術を披露する。
 十五歳で全日本津軽三味線競技大会最年少優勝を飾った上妻さんは、〇一年にアルバム「AGATSUMA」でデビュー。「第十六回日本ゴールドディスク大賞純邦楽アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受章するなど高い評価を受け、世界各地で活躍している。今回はピアニストの野崎洋一氏と共演する。
 「Rin’」は東京芸術大学の同級生の吉永真奈、新井智恵、長須与佳の三人によるグループ。日本の伝統音楽にポップなどを混ぜ新しい世界を演出、国内はもとよりアメリカ、フランス、メキシコ、中国など各国でライブを行っている。
 公演は「Rin’」、「ヤマンドゥ・コスタとミウトン・ジ・オランダ」、「上妻宏光」の順番で行われる。時間は百三十分を予定。

8日から入場券配布

 入場無料だが入場券が必要。八日から同劇場窓口で配布している。一人につき二枚まで入手可能。先着八百人。電話予約、郵送などは行っていない。同講堂の開館時間は火~木、日(午前九時から午後六時)、金、土(午前九時から午後九時)、月曜休館。入場券に関する問い合わせは(11・5908・4299)まで。

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