ホーム | 日系社会ニュース | 劇団1980「ええじゃないか」=観客総立ちで「感動」=サンパウロ公演に意気込み

劇団1980「ええじゃないか」=観客総立ちで「感動」=サンパウロ公演に意気込み

ニッケイ新聞 2008年3月12日付け

 先月十三日のブラジリアを皮切りに全伯九カ所で公演、好評を博している『劇団1980』(柴田義之代表)の「ええじゃないか」。数千キロのバスでの移動公演を終えた団員ら四十人は無事サンパウロに到着した。
 十二、十三両日のサンパウロ公演を残すのみとなった十日夜、関係者らを招き、同公演前夜祭を兼ねたパーティーを開き、約百人が成功を祈った。
 コーディネーター役を務める楠野裕司さんは、「各地でも大成功。サンパウロ公演には皆さんの力を借りたい」とあいさつ。
 東京を出発してから、三十五日が経過したことを報告した柴田代表は、百周年を祝う主旨で始まった今回の企画を振り返り、「各公演地でエネルギーをもらった。(団員らも)いい経験をしたと思う」と感慨深そうに語った。
 ブラジル日本移民百周年記念協会からは松尾治執行委員長が出席した。
 音楽を担当、伝統韓国音楽グループ、風の峠(パラムコッ)のイ・アラムさんは、「どの公演地でも観客が総立ち。日本にも韓国にもない反応にびっくりした」と驚きをもって話し、ベロ・オリゾンテで行なったワークショップでは、サンバ音楽と合奏、「リズムは世界を繋げる」と笑顔を見せた。
 「気持ちいいの一言」と手応えを語るのは、演出を担当する金守珍さん。前回の公演地から駆けつけてくれた観客、観客が七百人を超えた弓場公演での熱気を伝え、「ブラジルのお客さんが団員を育ててくれている」と話した。
 会場では、団員らによる河内音頭などが披露され、会場は大いに盛り上がった。日焼けした団員らは、ひと時の旅の疲れを癒しながらも、サンパウロの二公演に向け、気持ちを引き締めていた。
 サンパウロ公演はSESCピニェイロスで十二、三の両日午後八時から行なわれる。入場券の購入はサンパウロ市内各SESCまで。

image_print