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大耳小耳

ニッケイ新聞 2008年5月3日付け

 彫刻家のクラウジアさんのアトリエには、サントスの上陸記念碑の模型が、笠戸丸表彰のトロフィーをつくるために置かれていた。サントスの記念碑では父親が右手の人差し指で前方を指しているが、アトリエにあったものは、人差し指ではなく中指。百周年協会に置かれていたトロフィーも中指で指している。このトロフィーを受取った人たちはどのように感じるのだろうか…。
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 ジョルジ・オクバロさんは、取材の途中で不思議な経験をした。本を書こうと思い立ち、サンパウロ市セントロの古本屋巡りをしているとき、偶然、斉藤広志、半田知雄らによる主要な日本移民に関するポ語版書籍十五冊が束になって売っていた。オクバロさんは値段も聞かずに、「カードは使えるか?」と聞き、その場で全部買い取ったとか。運がピッタリかみ合っているときは、このようなことが起きるのだろう。

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