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ニッケイ新聞 2008年7月16日付け

 宮城県人会創立五十五年を祝うため、母県から駆けつけた慶祝団のメンバーには、笠戸丸移民以前の〇六年、サンパウロに支店があった『藤崎商会』の社長、伊達啓公氏の姿も。同商会は、ブラジルにおける日系進出企業の先駆け。領事館設置までは、初期移民の民間領事館の役目を果たすなどしたが、戦前に撤退している。ブラジル日本商工会議所の田中信会頭は、「今はBRICsの時代。再進出を期待している」と話し、会場からは笑いが起きていた。
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 今まで弓場農場だけでしか味わえなかった『弓場ラーメン』が今週末の日本祭で楽しめる。同農場は毎年、自家製のジャムや味噌、醤油などを販売しているが、ラーメンの出品は初の試み。先月末から麺やチャーシュー作りに励み、味噌味の三千食を用意する。気になる値段を聞くと「とにかく美味しいものを出すことしか気にしてない」と小原明子さん。こだわりの味と価格はお楽しみ。リベルダーデの味に飽きた麺好きには要チェックの一品だ。
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 アルバレス・マシャード文協の会員は、現在百五十家族。百周年を記念して、同文協の入口に鳥居と、記念碑が建てられた。入植九十年の節目となった今年の招魂祭。婦人部では約六百人分の昼食を用意するため、四日前から準備していたという。当日は午前三時集合。朝方電気が止まるトラブルもあったとか。昼食会では、巻き寿司や稲荷寿司、漬物、シュラスコなど、心づくしの料理に列ができていた。

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