ホーム | 日系社会ニュース | 今日から百周年の早慶戦=10年ぶり、5都市で開催=「神宮での戦いを見せたい」

今日から百周年の早慶戦=10年ぶり、5都市で開催=「神宮での戦いを見せたい」

ニッケイ新聞 2008年8月9日付け

 ブラジル日本移民百周年を記念してブラジル野球連盟(大塚ジョルジ会長)が主催する「日伯友好親善試合 早慶戦」が、九日から十七日まで二州五都市で開催される。開催に先立ち、七日午後からサンパウロ市内のホテルで記者会見が行われた。今回の来伯メンバーの中には、〇六年の夏の甲子園(全国選手権大会)で優勝した〃ハンカチ王子〃こと斎藤祐樹投手(早稲田大学二年)をはじめ、多くの有名選手が来伯している。移民九十周年以来、十年ぶり。伝統の一戦と呼ばれる早慶戦がブラジルの大地で披露される。
 会見には、早稲田大学から川口浩部長、應武篤良監督、上本博紀主将、斎藤投手たち、慶應義塾大学から前島信部長、相場勤監督、相澤宏輔主将、中林伸陽投手たち、ブラジル選抜からロナルド・ヒデミ・オノ監督、マルセル・ヴィアナ選手、クレベール・オジマ選手、クレビン・コンドウ選手たちがそれぞれ出席した。
 オノ監督は「多くの人が日本から来られ、早慶戦はブラジルでとても大事なもの」と位置付けた。また、前回の早慶戦では監督自身も選手として参加したことを話し、「僅差でも良いから勝ちたい」と意気込みを見せた。
 ブラジル代表として戦う気持ちを問われ、マルセル選手は「自分は日系人ではないが、日本移民百周年を祝い、野球をできることを嬉しく思っている」、クレベール選手は「十年前にも早慶戦で戦ったことがある。ブラジルの代表として国際大会で戦ってきた。全力でプレーしたい」、クレビン選手は「日系三世で、初めて大きな大会に参加できることを嬉しく思いながら、自信と誇りを持って戦いたい」とそれぞれ抱負を語った。
 早稲田の斎藤投手は「この地でプレーできることを誇りに思い、人々が感動できるプレーをしたい」と抱負。上本主将は「しっかりとプレーができるようにとミーティングをしてきた。感謝の気持ちを込めてプレーしたい」と今回の来伯に対する思いを語った。
 慶応の相澤主将は「ブラジル日本移民百周年の年に早慶戦を行えることを重要と感じ、この時を大事にしたい」と意気込みを語り、「ナインは非常に楽しみにしてブラジルに来た。ブラジルの人たちと交流し、色々学びたい」と目を輝かせた。
 両校の印象を問われ、慶応の相場監督は「早稲田は個々の能力が高く、投手を中心に守りがしっかりしている。また、打撃も強力で日本でもなかなかないチーム」と評価した。早稲田の應武監督は「今は、激しい時差ぼけなので」と前置きしながら、「春季のリーグ戦で苦戦させられたことしか思い出せない。常に慶應のひたむきさを感じている」と感想を述べ「神宮での戦いをここで見せたい」と力強く話した。
     ◎
 試合日程は次の通り(時間は八日付け既報)。九日=プレジデンテ・プルデンテ。十日=マリンガ。十四日=リンス。十六日=イビウナ。十七日=サンパウロ。

image_print