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東西南北

ニッケイ新聞 2008年12月2日付け

 一日の欧州証券市場がコモディティ下落や銀行の業績不振などで下落後、ニューヨーク証券市場も下落傾向。サンパウロ証券市場でも、国外の動きや来年の経済成長率三%以下の予想を受け、十六時現在五・八二%下落。タイのバンコクでは、国際空港が一週間以上閉鎖され、ブラジル人も一二〇人余り足止めなど、世界が小さくなった分、様々な形で他国の影響を受けるようになった。
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 サンタカタリーナ州(SC)の水害は、雨と対策不足のせいと十一月三十日フォーリャ紙に記載されたと思ったら、一日同紙に同州知事が「水害は想定範囲外の雨が原因」と反論の記事。投書欄には、SCでの水害を繰返さないため、州政庁をイタジャイ渓谷に移転させよとの案。これまではとらなかった予防策の全てを嫌でも実施せざるを得なくなるはずとの投書は相当説得力がある。十一月のSCでの降水量は例年の一一〇・四ミリに対し、九一九・五ミリだったと一日エスタード紙が報じてもいるが…。
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 サンパウロ州海岸部グアルジャ市で十一月三十日、ゴミとして捨てられたリュックサックの中から新生児が見つかり、住民が病院に連れて行った。へその緒は糸楊枝(フィオ・デンタル)で縛られていたという赤ちゃんは、四・五キロと大柄。犬が見つけて住民に知らせたというが、SC州では子供をかばうようにして死んだ母親を見て、母子共に同じ棺に入れたという話もあるのに、命の重さがかくも違っていいものか。
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 サッカーのブラジル選手権優勝が決まるかと期待された十一月三十日。サンパウロはフルミネンセと引き分け、決定は七日に。ホームで監督の誕生日という三重の優勝決定にはならなかった。

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