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東西南北

ニッケイ新聞 2009年7月1日付け

 サンパウロ州では一日からラ米初の水素燃料バスの運行を開始する。日本でもようやく今年から公道走行が実現したばかりで、期待の新技術だ。サンパウロ市では全長一二メートル、最大収容人数六三人のバスが、サンパウロ市東部のサンマテウスから、ABD地区を経てジャバクアラまでを走る。二酸化炭素排出ゼロのバスは、二〇一〇年末までに四台導入される予定で、平均時速は二五キロ以上。二十九日付フォーリャ紙に、サンパウロ市では二〇七台のバスが減る一方、利用者は二二万人増え、快適さ減とあったが、新車両の快適度は?
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 六月二十六日のエールフランス機事故の空海軍による海上捜索打ち切り発表に伴い、二十九日に海軍による追悼行事が行われた。レシフェから三五キロの海上での式典では、仏大使や軍人等が黙祷後に花輪を捧げた他、ヘリコプターでバラの花弁を撒布した。連絡が直前すぎて参加できなかった遺族からは、感情逆なでの行事との恨み節が聞かれたという。身元判明は一四人となったが、遺体が手元に届くまでは、家族の死を認めたくないという遺族達の胸中は複雑なものがあるようだ。
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 休暇などで旅行が増える七月は高速道路の通行料調整月でもある。一日から三・六四から五・一九%の通行料金値上げ実施のサンパウロ州道では、アンシエッタ/イミグランテスが一七レアルから一七・八レアルに、カステロ・ブランコ三三キロ地点で一〇・八レアルが一一・二レアルに上がった。州と州をまたぐバスや国際バスの料金も一日から七%調整されている。
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 二十九日にサイクロンに見舞われた南大河州では、時速六〇キロを超える強風による倒木や停電に加え、人的被害も出ている。南東伯にも寒波到来で雨との予報。

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