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自分で考え、実践に生かす=日語セで青年教師研修

ニッケイ新聞 2009年8月11日付け

 ブラジル日本語センター(谷広海理事長)は、七月二十四、二十五両日、同センターで「第九回青年日本語教師合同研修会」を開講した。
 サンパウロ州以外にもマナウス、ポルト・アレグレなど各地から四十七人が参加。開講式で谷理事長は、「良い先生との出会いを大切にして欲しい。センターとの絆を深め、母校と思ってほしい」と激励の言葉を送った。
 今回の研修は「会話の裏技」をテーマに、モジ・グァスー日本語学校の武藤祥子教師、沖縄学園のフォンセッカ・ジャイール教師、ロベルト・ノリオ校の岡崎智子教師が指導にあたった。
 会話指導の基礎、会話を引き出すテクニック、コミュニケーション能力を育てる会話練習に関して講義が行われた。
 そのほか、二度のワークショップでグループに分かれ、児童と成人向けの会話練習を再現。どのように改善できるか議論された。
 同研修会の企画委員を務めた杉浦マルコスさんは、「参加者が受け身ではなく、自ら参加し考えられる場になるよう企画した」と説明する。
 後半のワークショップでは講義の内容が活用され、違いが明らかだったという。「皆が研修に参加し、変ったのが分かった。何かを学んでくれたのを感じ嬉しくなった」と感想を述べた。
 ベロ・オリゾンテから参加した高根大寛さん(21)は、会話をテーマにした研修内容に興味を持ち参加したという。研修を受け、「ロールプレイを取り入れるなど、応用練習の方法を変えていきたい」と意気込みを語る。
 ブオノ・ロージェルさん(21)は、サンパウロ大学東洋文学科日本語日本文学コースの三年生。大学の教授に勧められ、自身の聞き取りトレーニングのためにも参加したと話す。「大学卒業後は、日本語教師になりたい」と夢を語っていた。
 閉講式では、ポルト・アレグレから参加したサントス・ジルベルトさんが代表して谷理事長、諸川有朋実行委員長から修了証書を受け取った。
 式の終わりに、研修生の一人が声を掛け研修生全員が起立。同センターに対し「ありがとうございました」と大きな声で全員から感謝の言葉が述べられ、研修会は終了した。

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