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宮崎から研修生2人来伯=「全然違う農業見たい」

ニッケイ新聞 2010年1月5日付け

 宮崎ブラジル国派遣農業研修生の2人が12月17日に着伯し、翌18日、長友契蔵名誉会長が同伴して来社し、今後の抱負を語った。この制度は1982年に開始され、今回27回目。計50人以上がブラジル体験を積んでいる。
 第1回研修生の猪俣則博さんを父に持つ、貴則さん(25)。「父からブラジルは楽しいところだと聞いています。将来こっちに移りたいから、お前が先に行けといわれまして」と頼もしいコメントも。
 父が研修時にピエダーデの農家で撮った記念写真を見せると、そこには長友名誉会長の姿があり、「僕が案内してたんだ」と本人も驚く。猪俣さんはレタスやトマトなどの露地野菜栽培を学びたいとの抱負をのべ、「父が世話になったところをぜひ訪ねたい」というと、同名誉会長は嬉しそうにうなずいた。
 山口大学で修士号を獲得、北大の博士課程を中退して家業のみかんや日向夏生産を手伝っている倉元陽造さん(27)は、「大農場経営など、日本とはまったく別のブラジル農業を体験したい」と意気込む。
 同名誉会長は「この研修生のOBには、母県に戻ってから独自な視点から営農する人が多い。ぜひ宮崎県の先駆けになってほしい」と語った。
 2人は県人農家のあるマリアルバ、バストス、ブラジリア、トメアスー、ポルト・アレグレ、聖南西などを訪ね歩いて研修し、3月1日に帰国する予定。

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