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東西南北

ニッケイ新聞 2010年3月16日付け

 〃皇帝〃アドリアノが、一連の騒動後の記者会見で「誰だってビール位飲む」し「自分は麻薬に手を出した事もない」と弁明の上、「代表チームのドゥンガ監督は自分の価値を知ってくれている」と、W杯出場への不安を打ち消す発言。一方、同じフラメンゴのヴァギネル・ロヴが、リオのファヴェーラ・ロッシーニャのバイレで、麻薬密売者達と写真におさまっていたと新騒動。説明を求められたロヴは、自分が入れた2点で勝った後、祝勝会に行っただけで、「ファヴェーラにはしばしば行っており」「銃を持った連中がバイレにいても当たり前」だが「麻薬に手を染めた事はない」と弁明。成功譚に沸く選手たちの過去が様々な形で影を投げかけるのもブラジルか。
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 リオ市では、電力供給問題が何日も繰り返され、市民生活にも支障を来たしているが、14日のサンパウロ市を襲った強風と雨も、倒木や停電などの被害をもたらし、倒木直撃で死亡した人まで出た。折角13日から一般公開されたヴィラ・ロボス公園の、ロボス作曲の名曲が聴けるコーナーも、風と雨では音を楽しむ事が難しかったのでは? 芝生の上に並べられた12脚の木製のいすに腰掛けたり、寝転がったりしながら名曲に浸る贅沢が味わいたい方は、6時から18時の間の好きなお時間に公園へ。
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 日本の調査捕鯨への国際的な批判の声が高いが、南大河州からウルグアイにかけての近海に生息する小型イルカのトニーニョが、漁師達の網に絡まり、年間700~1300頭死亡との衝撃的記事。近海部の水質汚染が年々深刻化の上、トニーニョの子は2年に1度、1頭ずつの出産のため、絶滅の危機を叫ぶ声が高まっているという。

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