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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年8月4日付け

 先月24日、レジストロ市が1913年の100周年に向けた祭典実行委員会を発足させた。実行委員長に就任した山村敏明氏は「実は08年の100周年はあまりピンと来なかったんですよ」と振り返り、改めて〃地元〃の節目への熱意を語った▼地方からは同様の声がちらほら聞こえたものだ。アマゾンも同様で、同じブラジル移民とはいえ、距離もあり歴史も違う。南の盛り上がりが09年の80年祭への追い風になったことは皮肉だったが、移住地、地域それぞれに経緯がある。あまりに有名な「笠戸丸」でまとめられることに違和感を覚える気持ちも分かる▼奇しくも同委員会発足の同日、レジストロに点在する移住当時の日本家屋や日本人の手により建てられた教会など13点が、国立美術歴史遺産院(IPHAN)で歴史遺産に認定された。いずれも老朽化が進み、朽ち果てつつあるものもあるようだが、今回の認定により、修復・保存活動が活発化することは想像に難くない。日本人が作り上げてきた町の歴史を残す立派な100周年事業となりそうだ▼戦前にはサンパウロ、パラナ両州を中心に約2千の日系移住地があったという。サンパウロ人文科学研究所がまとめた年表を試みにめくると、15年に平野、ビリグイ、聖市近郊エメボイ、後年はノロエステ各地で〃初入植〃の文字が見える▼「各地方のコロニアが自分たちの一世紀を祝う起爆剤になれば」と意気込む山村会長の言葉を聞きながら、これからそういった動きが各地で見られることになるのだろうか、と考えた。(剛)

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