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ニッケイ新聞 2011年9月13日付け

 「パステルの発祥は中国系移民」という説を唱えるのはUSP日本文化研究所の森幸一所長。「戦後にサントスにいた沖縄県人が、中国人から技術を習い、同県人の多かったフェイラで売り手を対象に販売を始めた」とか。やがて一般客にも人気が出たため市が免許を与えるようになったとかという。フェイラのパステラリアで日系の顔を見ないことはないが、同協会によれば、バラッカの8割は日系人。
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 新たにフェイラでパステル店を出すには、免許を有するバンカから免許を譲り受けるか購入するしかない。人気のバンカのものほど高額で売れ、パカエンブーで一番人気の免許なら15万ドルほどの価値があるという。意外な高値にびっくりだが、後継者は免許のみならず、前所有者から伝授される技術と常連客まで手に入るというから、その値段にも納得か。
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 ブラジル各州の軍警察研修団13人が12日、横浜市中区の神奈川県警本部を訪れた。神奈川のコミュニティサイトが報じた。目的は、日本の交番システムをブラジル内に普及させること。研修は14日までの3日間で、秦野署管内の交番や駐在所訪問などが予定されている。同署本部長との会談で訪問団のピタ団長は、交番制度の導入後治安が改善した国内の状況を説明、「今回の研修で知見を広めたい」と意欲を見せたとか。W杯や五輪開催を控えるブラジル、重要な課題となっている治安改善の鍵は彼らが握っているかも。健闘を祈りたい。

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