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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2012年2月23日付け

 カーニバル中の18日、知人の男性がガルボン・ブエノ街にあるブラジル銀行にお金を引き出すために立ち寄った。カードを挿入したはいいが、操作ができない。戻そうにも、引っかかって取ることができない。隣にいた日系の女性にその長い爪で手伝ってもらったが、結局取り出せない。はたと困った。もちろん係員もいない▼カードを押し込んで取れないようにし、コールセンター(0800)に電話した。ブロケイオしてもらうためだ。「使用不可の手続きをしました。22日にカードを再発行します」と言われ、安心していた。対応した女性の名前も書き留めた。他の人に同じことが起こらないよう「故障中」と丁寧に張り紙までして銀行を出た▼ところが—である。22日に銀行に行く前にネットで残高を照会すると1万7千レアルが消えていた。ブロケイオはされておらず、ショッピングやスーペルメルカドで買い物され、数人に送金までされていた。目が点になった▼被害を受けた本人は「お金はまあ戻ってくるだろう」と話している。というのも、銀行からかけた携帯電話に発信履歴も残っているし、コールセンターの録音もあるだろう。送金先の口座も分かっている。そもそも機械の不備が原因だ。明らかに責任は銀行にある。「だけど面倒臭いし、もう本当に嫌になるよね…」とため息▼先般から、銀行内での携帯電話の使用が禁止されるなど、さまざまな強盗対策が講じられているが、今回のケースはどう考えていいのやら。さて問題です。誰がこの犯罪に絡んでいるのでしょうか?(答えはご想像にお任せします)(剛)

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