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関西外大・桜井悌司教授=投資誘致呼びかけに来伯=「まだ伯ブームは熱い」

ニッケイ新聞 2012年3月27日付け

 日本企業の誘致を促進するため、関西外国語大学の桜井悌司教授(京都、67)が18日に来伯し、全伯の投資誘致担当者を対象に22〜24日まで、ミナス州ベロ・オリゾンテ市で「ブラジル投資誘致ワークショップ」を開いた。
 RENAI(開発商工省)とJICA(国際開発機構)の共同企画。2003年から3年間、JETRO(日本貿易振興機構)のサンパウロ市事務所所長を務めた経験もあり、講師に選ばれた。
 サンパウロ市やパラナ州など日系社会のある地域に比べ、他地域での日本企業進出が伸び悩む理由を、「どこも投資誘致のために激しい競争をしているが、ブラジルはあまり熱心でない。放っておいても来るだろうと思っている」と分析、努力して色々な国に来てもらう方がいいと伝えたい。もっと来る余地はある」。
 昨年12月から着々と準備を進め、配布資料として日ポ両語、全145頁の投資誘致マニュアルも作成した。
 一方、日本でのブラジルブームについて「かつては無関心だったのに昨年だけで600社、特に取締役が直接調査に来ることが増えた」とその熱を話す。大手新聞社のブラジルに関する特集や企業家向けセミナーも増えているという。
 だが、80年代に多くが撤退したため「ブラジルに対する悪いイメージもまだ強い。コーヒーやサンバのイメージは投資に寄与しない」とも。
 DVD『知られざる技術の国ブラジル』を制作し、エタノールの一大生産地であることや国営航空機メーカー・エンブラエルの存在をアピール、「あらゆる機会を利用し技術国だと宣伝している」と力を込めた。

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