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サンパウロ州議会=「今後もブラジル支えて」=移民104周年式典開く=約80の団体・個人を表彰=羽藤州議主催、7百人参集

ニッケイ新聞 2012年6月20日付け

 サンパウロ州議会で18日夜、日本移民104周年を記念した式典が、700人近くの出席のもと盛大に行われた。第三副議長の羽藤ジョージ州議(PMDB)の主催。日系社会の発展に貢献した約80の個人・団体が表彰された。

 表彰されたのは、個人ではサンパウロ市在住の岡村よしこさん(101、長野)、山本タメジュさん(99、高知)、鹿児島出身の鮫島ハルエさん(100)、式典前日の17日に99歳で亡くなった下村繁義さんの4人。
 団体では全47都道府県人会、文協、援協、県連、商工会議所をはじめ、希望の家、憩の園、イペランジャホーム、やすらぎホームなど福祉団体、芸能団体、本紙やサンパウロ新聞社、ウチナープレスなど報道機関を含む日系諸団体。
 式典は吹奏楽団の演奏にあわせ、日伯両国歌斉唱で幕開けした。バッホス・ムニョス議長(PSDB)は「日本移民が成し遂げた仕事がなければ、今のブラジルの姿はなかった」と先人を称え、「今後もこの国を支援し続けてほしい」と力強くのべた。
 大田慶子、安部順二両下議は祝辞をのべた後、日系連邦議員の連名で大部一秋在聖総領事夫妻を表彰するとして記念のプレートを贈呈した。
 大部総領事は感激した面持ちで「日本に帰っても、ブラジルのことはずっと心に残る。今後九世十世が生まれても、何百年経っても日伯が融合しながら、発展と友情が続くことを願っている」とあいさつし、拍手が起こった。
 その後岡村さん、山本さんが家族に付き添われ、鮫島さんと下村さんの代理で出席した中村幸男さん(73、二世)、各団体代表者が順々に呼ばれ、前に出て議員らと握手を交わし、笑顔で記念のプレートを受け取った。
 サンターナ在住の岡村さんは家族4人とともに、しっかりした足取りで会場を訪れた。「こんな表彰を受けたことは初めてで、感激しているようです」。娘の平尾要子さん(77)の言葉ににっこりと微笑んだ。
 式典終了後は会場を移し、コロニア歌手の演奏を聞きながら来場者はブッフェの食事を楽しみ、最後は「104」と形作られた蝋燭が立てられたボーロが配られた。

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