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文協『日本の美』=伝統文化の祭典に多数来場=「継続的な開催も視野に」

ニッケイ新聞 2013年5月21日

 ブラジル日本文化福祉協会(木多喜八郎会長)が主催する『日本の美』が18、19の両日に開かれた。来場者らは、文協ビル内サロンと貴賓室に展示された、いけ花、絵画、工芸の各作品計約100点に加え、お茶や尺八の演奏など、日本の伝統文化を楽しんだ。
 ブラジル日本移民105周年を記念した事業の一環で、毎年同時期に行われる『文協文化祭り』の代替行事として、ブラジルいけ花協会、茶道裏千家ブラジルセンター、ブラジル邦楽協会、文協美術、工芸各委員会の共催により行われた。
 17日に行われた開会式には、日系団体関係者など約200人が出席。あいさつに立った木多会長は「文化の普及に尽くされている講師の方々の作品により、日本の伝統文化の紹介が出来ることは、光栄で素晴らしいこと」と喜んだ。
 続いて、在サンパウロ日本国総領事館の佐野浩明首席領事から祝辞が述べられ、坂和三郎援協副会長の音頭で乾杯が行われると、出席者は歓談しながら、展示された作品や講師らによる演奏などを楽しんだ。
 自身もいけ花を嗜むというローザ・ベゼワさん(二世、58)は「さすが先生の作品だけあって皆素晴らしいものばかり。感動した」と興奮した面持ちで語った。
 友人の誘いで来場した鈴木七瀬さん(42、高知)は「日系団体のイベントに参加したのは初めてだが、非日系人にもこれだけ関心を持たれているのかとびっくりした。作品それぞれからは、やはり日本人的な感性を感じる」と感心した様子で話した。
 イベントの責任者を務めた呉屋春美文協副会長は「共催団体の方々の協力により素晴らしいものになった。今回は文化祭りの代わりとしての開催となったが、別イベントとしての開催も視野に入れて話し合っていければ」と満足げに感想を語った。

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