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サンパウロ市の凍死者は4人?=南伯では農作物に被害も

ニッケイ新聞 2013年7月27日

 サンパウロ市北部サンターナにある観測点での15時現在の最高気温が8・7度で終わり、1961年の観測開始以来、最低の記録となった24日、サンパウロ市南部のパレリェイロスでは最低温度が4度台だったという。
 異例の寒さが続く中、市役所はバスを手配して路上生活者を移動させたりしているが、24日から25日にかけ、同市内では、暴行の跡もなく、凍死と思しき遺体が少なくとも4体発見された。
 ドン・ペドロ・セグンドのバスターミナル脇では24日朝、毛布に包まったまま動かなくなった男性が発見された。25日朝はセントロのリベルダーデで遺体発見(26日付本頁既報)の他、市東部のシダーデ・チラデンテスでランショネッテの扉の前で座ったまま動かなくなっていた58歳男性の遺体が発見された。市南部で重体となっていたのを発見され、病院に運ばれたが死亡した男性も、道中で「寒い」を連発していたという。
 例年にない寒さは南伯と南東伯を襲い、26日付エスタード紙は72市の最低気温の記録が書き換えられたと報じた。
 26日付G1サイトによると、バラナ州では農作物の凍結が確認され、同州農務局では主要作物の小麦は半分が霜で焼けたと見ている。西部では収穫前のトウモロコシも凍ってしまったという。
 同州で農業を営む山本シゲオさんは、「最初は干ばつ、次は大雨にやられたと思っていたら、今度は霜。今年は踏んだり蹴ったりの年だ」と嘆いている。ロンドリーナ周辺では、白菜などの葉野菜が凍り軽く触るだけで葉が崩れる、カフェの実が一夜で黒ずむといった被害も報告されている。

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