ホーム | 日系社会ニュース | キリンビール=「一番搾り」南米初生産=ブラジル全土で販売開始
乾杯するジーノ氏(左から2番目)と磯崎氏(右から3番目)
乾杯するジーノ氏(左から2番目)と磯崎氏(右から3番目)

キリンビール=「一番搾り」南米初生産=ブラジル全土で販売開始

 キリンホールディングスが2011年に買収した子会社「ブラジル・キリン」を通し、主力商品「キリン一番搾り生ビール」(KIRIN ICHIBAN、355 ml)の製造販売を開始する。南米での製造は初。
 麦汁のろ過工程で一番始めに流れ出た麦汁だけを使用する、麦芽100%のプレミアムビール。1990年に発売され、世界40カ国で販売される大ヒット商品となった。芳醇な麦のうまみとすっきりとした味わいが特徴だ。

キリン一番搾り生ビール

キリン一番搾り生ビール

 イトゥー工場で生産し、ブラジル南部を中心に全国販売する。同社によれば、販売価格はスーパーでは5レアル前後、レストランでは8~9レ程度が相場という。世界第3位のビール消費国であり、W杯を控えて消費拡大を見込む当地で、成長市場の開拓をはかる。
 15日夜、サンパウロ市内のホテルで記念イベントが開かれ、現地のジーノ・ジ・ドメニコ代表取締役は「ブラジルの良質な原材料と日本の長期的視野でもって、持続可能なビジネスと全国における存在感アップを目指す」と挨拶。
 キリンビール株式会社の代表取締役社長・磯崎功典氏も出席し、「ブラジルは世界第3位のビール大国で、プレミアム市場も成長している。日系社会や東山の販売ルートも利用し、アメリカにつぐ販売国になれば」と期待を寄せた。
 ブラジル・キリンは国内11州に13の工場を構え、販売拠点は60万カ所にのぼる。環境に配慮したビジネスに重点を置いており、昨年「Guia EXAME」から、持続可能なビジネスを推進する企業に贈られる持続可能賞を受賞した。

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