樹海

 W杯準々決勝2試合目の伯国対コロンビア戦が4日に行われ、伯国が準決勝進出を決める一方、ネイマールが負傷して今後の試合欠場とのニュースが世界中を駆け巡った▼22歳のネイマールに依存しすぎとの批判もあった伯国代表だけに、彼とチアーゴ・シウヴァを欠いた状態でドイツに勝てるかという不安の声が上がっている。だが、伯字紙には「困難はチャンス」との言葉や主将のチアーゴ・シウヴァの「変革の機会だ。ネイマールのためにも勝たねば」との言葉、「これまで以上に代表チームが結束している」といった報道もある▼ネイマールは代表として初の親善試合で得点を決め、初出場のW杯第1戦で得点するという、他の大物選手が実現できなかった離れ業をやってのけた類稀な選手だ。だが、彼の様に天性の賜物を持つ選手がいると、他のチームでならレギュラーになれるはずの選手が控えに回る可能性が高いだけに、ネイマール不在のピンチは控え選手が頭角を現すチャンスともなる▼柱となる選手が出場不能でも優勝する例は他の大会でも起きている。近年の伯国代表では、2002年日韓大会で主将を務めるはずだったエメルソンが1戦も戦わずに欠場となったが、伯国が同大会で優勝した例がある▼そういう意味で、リオ州の合宿所を後にしたネイマールの「決勝で活躍するという夢は消えたが、優勝という夢はまだ消えていない」との言葉は、代表チームを後押しするはずだ。障害を持つファンの訪問などにも励まされた大会で、一緒に戦っていた仲間の欠場。伯国代表は皆の期待を背負い、かつ、自分達の真価を発揮すべく、今日のドイツ戦に立ち向かうはずだ。(み)

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