ホーム | 日系社会ニュース | 原野秀樹さん=45日後にようやく釈放=弁護士「実体のない起訴」=鑑定で所持品に爆発物なし=裁判所、検察の訴え退ける
釈放され、自宅に戻る際にガッツポーズをとる原野さん(フェイスブックの支援ページ「Liberdade Para Hideki」に掲載された写真)
釈放され、自宅に戻る際にガッツポーズをとる原野さん(フェイスブックの支援ページ「Liberdade Para Hideki」に掲載された写真)

原野秀樹さん=45日後にようやく釈放=弁護士「実体のない起訴」=鑑定で所持品に爆発物なし=裁判所、検察の訴え退ける

 【既報関連】釈放まで、実に45日間の拘留だった。サンパウロの裁判所は7日夜、6月23日にサンパウロ市パウリスタ大通りで起きたW杯反対デモで、爆発物所持などの罪で逮捕された日系四世の原野秀樹ファビオさん(27)の釈放命令を出した。この件に関し母親のエレーナさんは11日、本紙の電話取材に応じず、「13日の記者会見で話す」とだけ答えた。

 警察の主張とは異なり、軍警の特殊戦術行動グループ(Gate)や犯罪学研究所(IC)が、ファビオさんの所持品を鑑定したところ爆発物ではなかった報告した件が、5日付フォーリャ紙などに大々的に報じられていた。それを受け、裁判所が釈放命令を出した。
 同時に逮捕された英語教師のラファエル・ルスヴァルギさんに対しても釈放命令が出た。ラファエルさんはサンパウロ市ブラス区、ファビオさんはサンパウロ州トレメンベーの拘置所からそれぞれ釈放され、両者ともマスコミの取材には応じず、無言で建物を後にした。
 フォーリャ紙によれば釈放を命じる判決文には、「被告らが何の爆発物、発火力のあるものを所持していなかったと証明されたことで、公訴事実の信憑性、拘留の必要性が失われた」との判事の見解が示されている。
 検察側は「被告らがブラックブロックの一員だとするのに十分な証拠がある」と主張していた。その主な証拠とは、2人が所持していたチョコレート風味の飲料容器とスプレー缶だ。警察の調書には、それらの中にカルシウム、酸素、炭酸塩に似た物質が含まれていると書かれていたが、鑑定人らによれば、それを火に晒したところ爆発せず、燃えることもなかったという。
 原野さんの弁護士エドアルド・グリーンハウギ氏はフォーリャ紙に「逮捕は違法だった。彼らは実体のない小手先の起訴によって45日間も拘留されていた」とコメントしている。
 この判決を受け、警察と検察は、他にも証拠があるとしてGateとICに対して質問状を送る意向だという。その証拠としては、警察官の証言、ファビオさんがブラックブロックの主導者であることを想起させるような言葉を叫ぶ場面を収めたビデオなどを挙げている。

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