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東洋医学家が健康講演会=O-リングで体の声を聞く

 東洋医学治療家の伊藤悠生さんがアルツハイマー予防と若返りの秘訣について、先月22日に三重県人会館で講演を行ない、約30人が参加した。
 伊藤さんによれば、「アルツハイマー予防には、前脳に溜まった重金属を排出し、長生きの鍵をにぎる胸腺を活性化するツボ『足三里』を刺激するといい。自分で揉んだりするだけでも効果がある」。実際に前脳に重金属があると判断された参加者や健康上の悩みがある参加者には、鍼灸や気功による治療が施された。
 1年前から肩の痛みに悩まされてきた高松玖枝さんは、「腰に原因があるとすぐに突き止めてくれた。10回鍼治療を受けても消えなかった痛みが引いた」と語った。
 寝つきの悪さで相談した森下和代さんは、「色々と考えすぎて、頭の血の気が多いせい。気の流れをよくして気持ちを落ち着かせれば改善する」と診断され、「確かにそうかも」と納得していた。
 伊藤さんが診断に使ったのは、体の筋反射を利用した「O-リング」という米国の大村恵昭医学博士が開発した診断法。患者に親指と中指で輪(リング)を作らせ、「肺は健康か」などと質問をし、誰かに両手で輪を開けさせる。そこに何らかの問題があれば、筋肉に力が入らず輪が開いてしまうが、逆の場合はしっかりと力が入り輪は開かない。つまり、「体の声を聞く」診断法だ。
 実際に体験してみた参加者らは、同じように力を入れてもリングが簡単に開く場合と開かない場合があることに、「どうして?」と不思議がっていた。参加二度目の藤田隆子さんは、「世の中って、不思議なことがあるんですね」と感心していた。

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